動けないなんて言ってられない! 動くんだ!
とにかくもう、必死に、両腕と両足をズリズリ地面に這わせ、ほふく前進する。
我ながら腹立つぐらいにノロい前進だけど、これしか出来ないんだから仕方ない。
進め! 進め! 進むんだあたし!
焦ったイモ虫状態のあたしをよそに、塔子さんがマロに話しかけている。
「マロ、聞こえる? 聞こえるなら、今すぐここから逃げなさい」
「・・・・・・」
苦しげな表情のマロが、無言で視線を塔子さんを睨みつけた。
「怪我して動けません、なんて甘ったれたこと言うのはナシよ。自力で逃げて。あのイモ虫がここに到着するまで、あたしの力はもたないわ」
そう言うなり、まるで証明するかのように、塔子さんの体制がガクッと崩れる。
あたしはヒッと息を飲み、片手を塔子さんに向けて思い切り伸ばして叫んだ。
「塔子さん! 塔子さんー!」
「ぐぅぅおおぉぉ・・・!」
鬼のような険しい真っ赤な顔で、彼女はなんとか踏みとどまった。
さっきよりも、さらに無理な体勢で巨大ガレキを支える彼女の額に、クッキリと青筋が盛り上がる。
傷口からは、音が聞こえんばかりにドクドクと血液が流れ出ていく。
「早く、逃げなさいマロ。あたしと心中するつもりなの?」
「い、ら、ぬ・・・敵の、情けなど、い、ら、ぬ・・・」
「安心して。あたしはあんたを救うわけじゃないから」
「な、に?」
「あたしは、永久様をお救いしたいだけ」
「どう、いう、意味、か?」
「理解力の足りない頭ね。あんたがここで死んでしまったら、永久様は自分の誓いを守れないのよ」
塔子さんの険しい顔が不敵に笑った。
「そしたら、永久様は救われないわ。あたしがそんな事には決してさせない。この命に代えてもね」
とにかくもう、必死に、両腕と両足をズリズリ地面に這わせ、ほふく前進する。
我ながら腹立つぐらいにノロい前進だけど、これしか出来ないんだから仕方ない。
進め! 進め! 進むんだあたし!
焦ったイモ虫状態のあたしをよそに、塔子さんがマロに話しかけている。
「マロ、聞こえる? 聞こえるなら、今すぐここから逃げなさい」
「・・・・・・」
苦しげな表情のマロが、無言で視線を塔子さんを睨みつけた。
「怪我して動けません、なんて甘ったれたこと言うのはナシよ。自力で逃げて。あのイモ虫がここに到着するまで、あたしの力はもたないわ」
そう言うなり、まるで証明するかのように、塔子さんの体制がガクッと崩れる。
あたしはヒッと息を飲み、片手を塔子さんに向けて思い切り伸ばして叫んだ。
「塔子さん! 塔子さんー!」
「ぐぅぅおおぉぉ・・・!」
鬼のような険しい真っ赤な顔で、彼女はなんとか踏みとどまった。
さっきよりも、さらに無理な体勢で巨大ガレキを支える彼女の額に、クッキリと青筋が盛り上がる。
傷口からは、音が聞こえんばかりにドクドクと血液が流れ出ていく。
「早く、逃げなさいマロ。あたしと心中するつもりなの?」
「い、ら、ぬ・・・敵の、情けなど、い、ら、ぬ・・・」
「安心して。あたしはあんたを救うわけじゃないから」
「な、に?」
「あたしは、永久様をお救いしたいだけ」
「どう、いう、意味、か?」
「理解力の足りない頭ね。あんたがここで死んでしまったら、永久様は自分の誓いを守れないのよ」
塔子さんの険しい顔が不敵に笑った。
「そしたら、永久様は救われないわ。あたしがそんな事には決してさせない。この命に代えてもね」


