神様修行はじめます! 其の三

大きな光と共に、地面に術式の円陣が現れた。

術式の白い輝きが、絹糸やしま子、凍雨君の体を覆っていく。

これは、いつもの門川君の術。

門川君の、治癒の術が・・・発動、したんだ。

やった・・・。


「やった―――――! ついにやったぞヤッホ―――!!」


あたしは、思い切り門川君に抱きついた。

これでもう大丈夫だ! みんな助かるよ!

すごいよ門川君、やっぱりあんたは偉い!

もう、最っっ高ー! 惚れ直しちゃうよ!


「永久、小娘よ、ようやった。じゃが油断するな。このまま全精力で治癒を続けねば、しま子と小僧は助からぬ」

「あぁ、分かっている」


門川君が頷くのを、あたしは歓喜しながら見ていた。

心配ないよ絹糸! だって門川君だもん!

ほら、彼自身もすでに回復してきてるみたいだし。

あたしの体も治癒されてきてるよ。


あたしは目を瞑って、至福の感覚に酔いしれた。

体中が、清らかな風と水に満たされていくような極上の気分。

あぁ、すっごく気持ちいい~。癒されるぅ~。


ホウッと満足の溜め息を漏らして、そこでハッと気付いて目を開けた。

そうだ、しまった! 塔子さん!

あの人、門の上に置き去りにされてるままだった!

あそこに居たら治癒の術が受けられない。この円陣まで連れてこなきゃ!

やっべえ! 温泉に肩まで浸かったババみたいな息吐いてる場合じゃなかった!