「今すぐその口を閉じよ! 塔子!」
絹糸の両目が爛々と輝き始めた。
ざわざわと大きく毛並みが揺れ、ピリピリと周囲の空気が張り詰めだす。
「お前こそ、この場から立ち去るがよい! このヘビ女めが!」
「ヘビ・・・!? な、なんですって!?」
「立ち去らねば沼の主の白妙(しろたえ)に、沼に引きずり込ませるぞ!」
「な・・・な・・・」
「白妙に教育し直して貰うが良いわ! さすれば少しはまともなヘビになろう!」
「その暴言! 後悔させてやるわ!」
ぐううぅ、と唸り声を上げてしま子が牙を鳴らす。
あたしの様子や絹糸の怒りの状態を見て、完全に戦闘態勢に入ってしまっている。
だめ。だめだよ。
ここで騒ぎを起こしたら、みんな大変な事に・・・。
・・・結局、あたしのせいだ。
あたしがいるばかりに、皆に迷惑をかけているんじゃないか。
あたしが、あたしさえいなければ・・・。
「端女も飼い猫も奴隷の鬼も、まとめて後悔させてやる!」
「おお! できるものならばやってみい!」
「ぐああ! うぐああ――!」
「きゃああ! 誰か! 誰か来てえっ!」
「猫が、鬼が襲ってくるわ!」
やめて――――! お願いだから、やめてっ!
分かった! もう分かったから!
「あたし、門川を出て行・・・!」
「あらまあ、ずいぶんとにぎやかですことね!」
絹糸の両目が爛々と輝き始めた。
ざわざわと大きく毛並みが揺れ、ピリピリと周囲の空気が張り詰めだす。
「お前こそ、この場から立ち去るがよい! このヘビ女めが!」
「ヘビ・・・!? な、なんですって!?」
「立ち去らねば沼の主の白妙(しろたえ)に、沼に引きずり込ませるぞ!」
「な・・・な・・・」
「白妙に教育し直して貰うが良いわ! さすれば少しはまともなヘビになろう!」
「その暴言! 後悔させてやるわ!」
ぐううぅ、と唸り声を上げてしま子が牙を鳴らす。
あたしの様子や絹糸の怒りの状態を見て、完全に戦闘態勢に入ってしまっている。
だめ。だめだよ。
ここで騒ぎを起こしたら、みんな大変な事に・・・。
・・・結局、あたしのせいだ。
あたしがいるばかりに、皆に迷惑をかけているんじゃないか。
あたしが、あたしさえいなければ・・・。
「端女も飼い猫も奴隷の鬼も、まとめて後悔させてやる!」
「おお! できるものならばやってみい!」
「ぐああ! うぐああ――!」
「きゃああ! 誰か! 誰か来てえっ!」
「猫が、鬼が襲ってくるわ!」
やめて――――! お願いだから、やめてっ!
分かった! もう分かったから!
「あたし、門川を出て行・・・!」
「あらまあ、ずいぶんとにぎやかですことね!」


