神様修行はじめます! 其の三

あたしは・・・
なにを『したい』のだった?

止まない絹糸の連打を身に受け続け、ようやく思考が動き出す。

愚かなあたし。未熟なあたし。
知ってる。そんなの誰よりも、自分が一番良く知っている。

だから、あたしが未熟だなんてことは関係ない。

だってそんなこと、百も承知であたしはこの道を選んだ。


なのに・・・。
今さらできるのできないのと、言ってられっか!


鼻血が流れ落ちるにつれて、それを補充するかのように、頭に血がのぼり始めた。

心臓が早鐘のように鳴って、体がどんどん熱くなる。


やらなきゃ皆が死ぬというなら、やるまでだ!

他の誰でもない、このあたしが!

あたしの望みは門川君を守ること!

彼の命と、希望と、未来を守り続けることだ!

可能? 不可能?
・・・ハッ! 知ったこっちゃねーわよ! そんなこと!

やる! 守る!
守るといったら、守るんだ!


「さあどうする小娘。生かすか? 見殺して逃げ出すか?」


―― ビッシィィ―――――!!!


ここ一番の強打が炸裂。
激っっ烈の一撃を食らった。

おそらく絹糸の人生最高の一発を決められ、あたしの鼻から新たな血が噴く。

赤い・・・
真っ赤な、真紅の天内の血が派手に踊った。


引っくり返りかけた体を、意地と根性でビタリと止め、ガバッと起き直ってあたしは叫ぶ。


「あたしがこの手でみんなを守るに決まってるだろーが!!」


それ以外に、どんな道も有り得ないんだ!!


破裂するかと思うほど、鼓動が大きく鳴って、そしてバチンっと脳内に火花が散って・・・

爆音と共に視界一面、全てが紅蓮の炎に染められた。