懸命に自分を叱咤激励したけれど、全然足に力が入らないし、腹の底から恐怖心が湧いてくる。
汗で体の表面が冷えて、風が吹くたびゾクゾク内臓が震える。
どうしても集中、できない。
・・・くっそぉぉ・・・。
くっそおぉぉ―――――!!
―― ズウゥゥ・・・
足元から、おかしな振動が伝わってきた。
なんだか門全体が震えてるような、大きな揺れを感じる。
・・・なに? ちょっとやめてよ。唯一の足場なんだからしっかりしてよ。
このクソ忙しい時に、さらに厄介事なんてごめんだからね!?
―― ズウゥンッ!
「きゃあぁぁっ!?」
いきなりガクーンと体が落下して、門から転げ落ちそうになったあたしは、必死に足場にしがみ付いた。
ぎゃあぁ! 落ちる、落ちるー!
実際、魔犬が数頭転げ落ち、塔子さんも門川君も慌ててバランスを保っている。
いったい何が起きたのかと、恐怖にざわめく心臓を騙しながら下を確認したあたしの肝が、一気に冷えた。
門が・・・
酸に侵食されて崩れてきている!?
冗談じゃない! このままじゃバランス崩れて門が倒れちゃう!
そしたら全員、酸の海に真っ逆さまだ!
―― ズズン! ズゥ・・・
振動と共に、門がどんどん低くなっていく。
どんな作用なのか分からないけど、ダルマ落しみたいに、下から削られて低くなってるんだ。
これじゃ運良く崩壊を免れたとしても、結局同じだ。
酸の海に全員沈没してしまう!
青ざめるあたしの目に、高層ビルから見下ろすようだった酸の海が、みるみる間近に迫ってきた。
汗で体の表面が冷えて、風が吹くたびゾクゾク内臓が震える。
どうしても集中、できない。
・・・くっそぉぉ・・・。
くっそおぉぉ―――――!!
―― ズウゥゥ・・・
足元から、おかしな振動が伝わってきた。
なんだか門全体が震えてるような、大きな揺れを感じる。
・・・なに? ちょっとやめてよ。唯一の足場なんだからしっかりしてよ。
このクソ忙しい時に、さらに厄介事なんてごめんだからね!?
―― ズウゥンッ!
「きゃあぁぁっ!?」
いきなりガクーンと体が落下して、門から転げ落ちそうになったあたしは、必死に足場にしがみ付いた。
ぎゃあぁ! 落ちる、落ちるー!
実際、魔犬が数頭転げ落ち、塔子さんも門川君も慌ててバランスを保っている。
いったい何が起きたのかと、恐怖にざわめく心臓を騙しながら下を確認したあたしの肝が、一気に冷えた。
門が・・・
酸に侵食されて崩れてきている!?
冗談じゃない! このままじゃバランス崩れて門が倒れちゃう!
そしたら全員、酸の海に真っ逆さまだ!
―― ズズン! ズゥ・・・
振動と共に、門がどんどん低くなっていく。
どんな作用なのか分からないけど、ダルマ落しみたいに、下から削られて低くなってるんだ。
これじゃ運良く崩壊を免れたとしても、結局同じだ。
酸の海に全員沈没してしまう!
青ざめるあたしの目に、高層ビルから見下ろすようだった酸の海が、みるみる間近に迫ってきた。


