神様修行はじめます! 其の三

「絹糸! ムチャだよぉ!」
「ぐ・・・うぉぉ・・・!」

―― バチッ! バチバチ!

黄色い光の中で、青白い閃光が幾筋も光り始めた。

いくら力を無効化されても絹糸はお構いなしに、どんどん気力を高め続けてる。


無効化が間に合わないほど、能力を増幅させようとしているんだ。

これは完全に、お互いの能力をぶつけ合う、ガチンコの力勝負。


もしこの勝負に、絹糸が負けてしまったら・・・

力を高めすぎて、能力の限界を超えてしまったら・・・

行き場を失った絹糸のエネルギーは、大爆発を起こしかねない!


「ぐうぅぅ・・・!」

今まで見たこともないような、絹糸の険しい表情。

唸り声もノドを張り裂かんばかりで、まるで悪鬼のような恐ろしい目つきに、こっちが恐怖を感じるほど。

きっともう、絹糸の限界が近いんだ!


―― バチバチバチ!!

力の増幅が最高潮に達して、目の眩むような青白い閃光が点滅している。

超高圧電流のショートが連続で起きているような、凄まじい閃光が眩しすぎて、目を開けるのも困難だ。

ああ! あまりの眩しさに目が、潰れ・・・!


「―――――――・・・!!」


視界が、青と白の輝きで埋め尽くされた。

そして、聞いたことのない猛々しく雄々しい咆哮が鳴り響く。

あたしの両目と両耳の容量が限界に達しかけて、一瞬クラリと意識が薄れた。

そして、ぼんやりとした視界の中であたしの目に見えたのは・・・


「・・・絹糸ーっ!」

「見くびるな! この程度の術に力負けする我ではないわ!」

神々しい神獣姿の絹糸が、堂々と吠えていた。