―― ほほほ・・・
魔犬と戦うあたし達の耳に、甲高い笑い声が届いた。
見上げれば、マロが遥か高い門の上に立ち、天を見上げて高笑いをしている。
その姿を見たあたしの胸は、締め付けられるように痛んだ。
今までずっとずっと利用されて、苦んで、苦しんで、苦しみ抜いて。
やっとの事で、癒しと救いの光を見つける事ができたのに。
最後の最後で、また門川に利用されてしまった。
このままじゃ、今度こそ端境一族は滅亡だ。
でもあたし達はマロに、端境一族のみんなに誓ったんだ。
きっと彼らを幸せの道へ導くと。
諦めはしないと。共に未来を信じて進もうと。
端境一族を、あの場所に留まらせたまま終わりにはしない!
断じてそんな真似させないぞ!
おい聞こえてるか強欲因業ババー!
「マロ―――!」
戦いながら、あたしはマロに向かって声を張り上げた。
「待ってて! 絶対、絶対助けるからねー!」
操られたマロの唇が放つ笑い声。
それは、蜘蛛の糸を通した因業ババの嘲笑だ。
門川君を、そして端境を、『愚か者め』と蔑み哂う、あざけりの声だ。
魔犬と戦うあたし達の耳に、甲高い笑い声が届いた。
見上げれば、マロが遥か高い門の上に立ち、天を見上げて高笑いをしている。
その姿を見たあたしの胸は、締め付けられるように痛んだ。
今までずっとずっと利用されて、苦んで、苦しんで、苦しみ抜いて。
やっとの事で、癒しと救いの光を見つける事ができたのに。
最後の最後で、また門川に利用されてしまった。
このままじゃ、今度こそ端境一族は滅亡だ。
でもあたし達はマロに、端境一族のみんなに誓ったんだ。
きっと彼らを幸せの道へ導くと。
諦めはしないと。共に未来を信じて進もうと。
端境一族を、あの場所に留まらせたまま終わりにはしない!
断じてそんな真似させないぞ!
おい聞こえてるか強欲因業ババー!
「マロ―――!」
戦いながら、あたしはマロに向かって声を張り上げた。
「待ってて! 絶対、絶対助けるからねー!」
操られたマロの唇が放つ笑い声。
それは、蜘蛛の糸を通した因業ババの嘲笑だ。
門川君を、そして端境を、『愚か者め』と蔑み哂う、あざけりの声だ。


