端境一族の人達は、揃って凍雨君の姿を見つめている。
まるでこの場の全員が、ひとつの塊に同化してしまったかのように。
一族の間に漂う気配はどこまでも悲しく、辛い。
でも、凍雨くんに注がれる視線はとても穏やで、仄かに優しさも滲んでいる。
あぁ、そうか、これは・・・
癒し、だ。
端境は凍雨君に共感している。
彼の言葉を聞いて、魂を揺さぶられている。
凍雨君の言葉はそのまま、彼等にとっての心の声なんだ。
境遇の違いこそあれ、氷血一族の苦しみと彼等の苦しみは、同じ。
今まで他の誰にも、絶対に理解してもらえなかった苦悩。
それをそっくりそのまま、まさか他一族の口から聞くことができるとは。
行き場のなかった思いの行き先が、初めて・・・初めて、見つかって。
その事実を、しっかりと心の中に受け止めて。
彼等は今、初めて癒され、救われている。
「そして時は流れて、僕はここに居る。永久様の隣に」
淡雪様は、今は亡く。
永守様も、華子様も逝ってしまわれた。
もう、どこにも誰もいない。
・・・時は流れてしまうのだと、僕は知った。
どんなに恨んでも、憎んでも、たとえ許しても、許さずとも。
人と、人の犯した罪を置き去りにしたままで、時は流れてしまう。
だから僕は、信じようと決意した。
未来を・・・信じてみようと。
まるでこの場の全員が、ひとつの塊に同化してしまったかのように。
一族の間に漂う気配はどこまでも悲しく、辛い。
でも、凍雨くんに注がれる視線はとても穏やで、仄かに優しさも滲んでいる。
あぁ、そうか、これは・・・
癒し、だ。
端境は凍雨君に共感している。
彼の言葉を聞いて、魂を揺さぶられている。
凍雨君の言葉はそのまま、彼等にとっての心の声なんだ。
境遇の違いこそあれ、氷血一族の苦しみと彼等の苦しみは、同じ。
今まで他の誰にも、絶対に理解してもらえなかった苦悩。
それをそっくりそのまま、まさか他一族の口から聞くことができるとは。
行き場のなかった思いの行き先が、初めて・・・初めて、見つかって。
その事実を、しっかりと心の中に受け止めて。
彼等は今、初めて癒され、救われている。
「そして時は流れて、僕はここに居る。永久様の隣に」
淡雪様は、今は亡く。
永守様も、華子様も逝ってしまわれた。
もう、どこにも誰もいない。
・・・時は流れてしまうのだと、僕は知った。
どんなに恨んでも、憎んでも、たとえ許しても、許さずとも。
人と、人の犯した罪を置き去りにしたままで、時は流れてしまう。
だから僕は、信じようと決意した。
未来を・・・信じてみようと。


