神様修行はじめます! 其の三

なんてことだ。

利用され、生贄にされそうになっている端境に事情を説明する事もできない。


話して理解してもらえるだけの余裕と時間が、無い。


こんな窮地をいったいどうやって切り抜けろってのさ!


「ねえ信じて! あたし達は端境一族の敵じゃないんだよ!」


「信じろ? どの口がそれを言うか」


「なんと恥知らずな娘だ。どこまでツラの皮が厚いのか」


ツ・・・ツラ・・・?


厚化粧女呼ばわりされたみたいでピクっとしたけど、今はそれどころじゃない。


お願いだから目を覚ましてよ!


「端境だって世界を破滅させたいわけじゃないんでしょ!?」


「当然だ。我らの悲願さえ叶えばすぐにも世界は救われる」


「悲願!? 悲願ってなんだっけ!?」


「門川一族全員の、未来永劫の封印だ」


あ・・・

そ、そうだった。端境の要求はそれだった。


飲めるわけないじゃんそんな要求!


「お前達さえ滅びれば世界は救われるのだぞ」


「さあ門川よ、お前達が命を惜しんでいる間に世界が滅びてもよいのか?」


だから! そーはならないんだって!


世界も門川も滅びない! 

その前にあんた達が滅びちゃうんだよ! ババの蜘蛛の糸に捕らわれて!


どうか分かってよ! 頼むから!


「全ては門川が元凶だ」


「そうだ。薄汚い門川一族とその愚かな当主によって、世界は苦しめられるのだ」


「端境一族とて、本当はこのような惨事を引き起こしたくは無かったのに」


「そうだそうだ。全ては門川一族のせいだ」


・・・・・・


はあ?


なによ、それ。