「私の夫は・・・無事なの?」
女性たちの集団の中から不安そうな声が聞こえた。
「私の夫も結界を張るための要員に・・・」
「私の息子も」「うちの娘も」
最初の声を皮切りにあちこちから不安そうな声が出始める。
皆、いてもたってもいられないようにオロオロし始めた。
「あの、門川当主様、私の夫を知りませんか?」
「わ、私の夫は見ませんでしたか?」
家族の安否を気遣う人達が次々と立ち上がり、門川君の元へ駆け寄ろうとした。
「待てお前達! 動くな!」
それを男達が両手を広げて押し留める。
「こやつは彼等が宿敵、門川の当主なのだぞ! 敵に擦り寄るなど言語道断!」
止められた家族達はそれぞれの顔を見合わせた。そして気まずそうに視線を逸らす。
でも今にも泣きそうな顔だった。
門川君と絹糸がそんな彼等に説明する。
「申し訳ないが、僕達が見つけた術師は彼だけだった」
「それぞれが優秀な結界術師ならば、個々で身を守っているやもしれぬぞ」
「そうだな。安易な事は言えないがその可能性はある」
門川君と絹糸の会話によって、不安に駆られる人々の顔にわずかな希望が見えた。
どんな小さな希望でも、何も無いよりほど良い。
その小さな明かりを灯してくれた門川君に、皆が縋るような表情を向ける。
門川君は静かに、でも力強く頷いた。
「僕がきっとこの事態を収める。どうかもうしばらくの間、耐えてくれ」
「門川当主様・・・!」
「当主様、どうか我々をお救い下さい!」
「なにとぞ、なにとぞお慈悲を!」
「お前達、何を言っている!? 気は確かか!?」
男達が声を張り上げ罵倒する。
「門川の言う事を信じるつもりなのか!? この愚か者めらが!」
女性たちの集団の中から不安そうな声が聞こえた。
「私の夫も結界を張るための要員に・・・」
「私の息子も」「うちの娘も」
最初の声を皮切りにあちこちから不安そうな声が出始める。
皆、いてもたってもいられないようにオロオロし始めた。
「あの、門川当主様、私の夫を知りませんか?」
「わ、私の夫は見ませんでしたか?」
家族の安否を気遣う人達が次々と立ち上がり、門川君の元へ駆け寄ろうとした。
「待てお前達! 動くな!」
それを男達が両手を広げて押し留める。
「こやつは彼等が宿敵、門川の当主なのだぞ! 敵に擦り寄るなど言語道断!」
止められた家族達はそれぞれの顔を見合わせた。そして気まずそうに視線を逸らす。
でも今にも泣きそうな顔だった。
門川君と絹糸がそんな彼等に説明する。
「申し訳ないが、僕達が見つけた術師は彼だけだった」
「それぞれが優秀な結界術師ならば、個々で身を守っているやもしれぬぞ」
「そうだな。安易な事は言えないがその可能性はある」
門川君と絹糸の会話によって、不安に駆られる人々の顔にわずかな希望が見えた。
どんな小さな希望でも、何も無いよりほど良い。
その小さな明かりを灯してくれた門川君に、皆が縋るような表情を向ける。
門川君は静かに、でも力強く頷いた。
「僕がきっとこの事態を収める。どうかもうしばらくの間、耐えてくれ」
「門川当主様・・・!」
「当主様、どうか我々をお救い下さい!」
「なにとぞ、なにとぞお慈悲を!」
「お前達、何を言っている!? 気は確かか!?」
男達が声を張り上げ罵倒する。
「門川の言う事を信じるつもりなのか!? この愚か者めらが!」


