その姿を見ながら、さっきからあたしの頭はずっと重苦しい問題を考えていた。
どうしよう。事情、説明するべき?
この術師の最期を知っているのはあたし達だけ。
真実を知っているのも、説明できるのもあたし達だけ。
でも何て言う?
「お宅の息子さんは、敵に操られて自分で結界解いて、それで異形のモノに襲われて死にました」って?
・・・言えないよ。とてもじゃないけどそんなの。
しかもその「敵」ってのが門川の長老だよ。
そんな事実を今ここで暴露なんかしようものなら、結果は火を見るよりも明らかだ。
じゃあ隠す?
何も言わずに知らん振り?
事実がバレたら自分達にとって都合が悪いから?
世の中知らない方が良い事もあるのは分かるけど、それとこれとはちょっと違う気がする。
息子の死なんて重要な事の裏にある事実を、隠されたままにされているのが本当に「良い」ことなのかな?
でも、だからといって・・・。
落ち着かない気持ちでチラチラと動かす視線が、絹糸と門川君のそれとカチ合う。
ふたりはあたしの気持ちを見抜いて無言のまま答えを出した。
『なにも言わなくていい。・・・今は』
ふたりの目はそう語っていた。
・・・
・・・・・・
うん。そうだね。
今は言わなくてもいい。
この先、母親がそれを望んだならその時に伝えればいい。
知るか、知らないままでいるかは母親自身が決める事。
その判断は彼女だけのものだ。
何事にも最良な時期というものがある。それを間違えてはいけない。
それによって母親は救われる。
門川君と絹糸は、せめてそうしてこの人を守ろうとしているんだ。
どうしよう。事情、説明するべき?
この術師の最期を知っているのはあたし達だけ。
真実を知っているのも、説明できるのもあたし達だけ。
でも何て言う?
「お宅の息子さんは、敵に操られて自分で結界解いて、それで異形のモノに襲われて死にました」って?
・・・言えないよ。とてもじゃないけどそんなの。
しかもその「敵」ってのが門川の長老だよ。
そんな事実を今ここで暴露なんかしようものなら、結果は火を見るよりも明らかだ。
じゃあ隠す?
何も言わずに知らん振り?
事実がバレたら自分達にとって都合が悪いから?
世の中知らない方が良い事もあるのは分かるけど、それとこれとはちょっと違う気がする。
息子の死なんて重要な事の裏にある事実を、隠されたままにされているのが本当に「良い」ことなのかな?
でも、だからといって・・・。
落ち着かない気持ちでチラチラと動かす視線が、絹糸と門川君のそれとカチ合う。
ふたりはあたしの気持ちを見抜いて無言のまま答えを出した。
『なにも言わなくていい。・・・今は』
ふたりの目はそう語っていた。
・・・
・・・・・・
うん。そうだね。
今は言わなくてもいい。
この先、母親がそれを望んだならその時に伝えればいい。
知るか、知らないままでいるかは母親自身が決める事。
その判断は彼女だけのものだ。
何事にも最良な時期というものがある。それを間違えてはいけない。
それによって母親は救われる。
門川君と絹糸は、せめてそうしてこの人を守ろうとしているんだ。


