・・・・・・!?
全員がその言葉に驚いた。
あの長老達が、この全ての惨劇の黒幕!?
門川君は印を組もうとしていた手を下ろしてしまった。
「門川君?」
「印を組ませてもらわなければ、術は発動できない」
「あ、で、でも・・・」
治癒しなければ、この人は・・・。
「あの女の蜘蛛の糸を断ち切るのは至難の技じゃ」
「でもあの時、門川君はあたしを助けてくれたよ?」
「君と僕だからこそ、だよ。だが僕と彼では何の絆も無い」
門川君は軽く頭を横に振った。
「強引に治癒しようとすれば、それこそ発狂してしまうだろう。気の毒だが、彼の命は諦めるより他ない」
あたしは暗い気持ちで横たわる術師を見下ろす。
血まみれの彼はすごく苦しそうなのに、表情はとても満ち足りて見える。
信じているんだ。
自分の命が救われてはならぬと固く信じているんだ。
だからこのまま、幸せを噛み締めながら彼は死んでいく。
それを自分が望み、自身が選んだ道だと、疑いもせず信じきったまま殺されるんだ。
なんて残酷で、しかも命をバカにした仕打ちなんだろうか。
とても哀れで悔しくて、あたしは唇を強く噛んだ。
少しずつ終わりに近づく術師の呼吸の音を聞きながら、あたしの心は憤る。
ひどいよ、こんなのひどすぎる!
仮にも門川の長老なら、この世界を守るべきでしょう!?
門川上層部は腐れ根性揃いだけど、でも一応は長老の名がついてるのに!
逆に世界を破滅に導くようなマネをするなんて!
いったいどんなご大層な理由があってこんな事するのよ!
全員がその言葉に驚いた。
あの長老達が、この全ての惨劇の黒幕!?
門川君は印を組もうとしていた手を下ろしてしまった。
「門川君?」
「印を組ませてもらわなければ、術は発動できない」
「あ、で、でも・・・」
治癒しなければ、この人は・・・。
「あの女の蜘蛛の糸を断ち切るのは至難の技じゃ」
「でもあの時、門川君はあたしを助けてくれたよ?」
「君と僕だからこそ、だよ。だが僕と彼では何の絆も無い」
門川君は軽く頭を横に振った。
「強引に治癒しようとすれば、それこそ発狂してしまうだろう。気の毒だが、彼の命は諦めるより他ない」
あたしは暗い気持ちで横たわる術師を見下ろす。
血まみれの彼はすごく苦しそうなのに、表情はとても満ち足りて見える。
信じているんだ。
自分の命が救われてはならぬと固く信じているんだ。
だからこのまま、幸せを噛み締めながら彼は死んでいく。
それを自分が望み、自身が選んだ道だと、疑いもせず信じきったまま殺されるんだ。
なんて残酷で、しかも命をバカにした仕打ちなんだろうか。
とても哀れで悔しくて、あたしは唇を強く噛んだ。
少しずつ終わりに近づく術師の呼吸の音を聞きながら、あたしの心は憤る。
ひどいよ、こんなのひどすぎる!
仮にも門川の長老なら、この世界を守るべきでしょう!?
門川上層部は腐れ根性揃いだけど、でも一応は長老の名がついてるのに!
逆に世界を破滅に導くようなマネをするなんて!
いったいどんなご大層な理由があってこんな事するのよ!


