「門川君! 絹糸の足を生やしてくれてありがとう!」
「だから生えたわけでは・・・まあいい、絹糸どうだ?」
「ふむ。違和感は無いようじゃな」
「そうか。・・・凍雨君」
「は、はいっ」
「君のおかげだ。助かったよ。礼を言わせてくれ」
「永久様・・・」
「君がいてくれて良かった。本当に感謝する」
凍雨君の顔が歪んだ。
涙ぐんでグスッと啜り上げ、ふるふると首を振る。
「そんな、永久様、ぼくはそんな・・・」
それだけ言って感極まるように沈黙し、ただひたすら腕で目元を拭った。
凍雨君、良かったね。
門川君とふたりで戦えた事が、彼の胸の中のわだかまりを消し去ったんだ。
罪悪感とか、引け目とか負い目とか、肩身の狭さとか。
彼を縛り付けるそんな苦しい感情から救われたんだ。
『君がいてくれて良かった』
門川君からのその言葉はなによりの救いになったろう。
門川君はそのために彼と一緒に戦ったのかもしれない。
彼を苦しみから解放するために。
きっと凍雨君の目にも見えている事だろう。
門川君の氷の壁の奥で揺れている、優しい花が。
ねぇ凍雨君、見えてるよね?
とっても綺麗な花でしょう・・・?
「さて、それでは行くぞ」
絹糸が促した。
「行く? どこへ?」
あぁ、あのトカゲ兵隊を倒しに屋敷に戻るのか。
それにきっとこれから、他の異形のモノ達も大挙して押し寄せて来るだろうし。
迎え撃たなきゃならない。
「トカゲの兵隊もそうじゃが、まずは大元をなんとかせねばならぬ」
「大元?」
「阿・吽(あ・うん)じゃよ」
「だから生えたわけでは・・・まあいい、絹糸どうだ?」
「ふむ。違和感は無いようじゃな」
「そうか。・・・凍雨君」
「は、はいっ」
「君のおかげだ。助かったよ。礼を言わせてくれ」
「永久様・・・」
「君がいてくれて良かった。本当に感謝する」
凍雨君の顔が歪んだ。
涙ぐんでグスッと啜り上げ、ふるふると首を振る。
「そんな、永久様、ぼくはそんな・・・」
それだけ言って感極まるように沈黙し、ただひたすら腕で目元を拭った。
凍雨君、良かったね。
門川君とふたりで戦えた事が、彼の胸の中のわだかまりを消し去ったんだ。
罪悪感とか、引け目とか負い目とか、肩身の狭さとか。
彼を縛り付けるそんな苦しい感情から救われたんだ。
『君がいてくれて良かった』
門川君からのその言葉はなによりの救いになったろう。
門川君はそのために彼と一緒に戦ったのかもしれない。
彼を苦しみから解放するために。
きっと凍雨君の目にも見えている事だろう。
門川君の氷の壁の奥で揺れている、優しい花が。
ねぇ凍雨君、見えてるよね?
とっても綺麗な花でしょう・・・?
「さて、それでは行くぞ」
絹糸が促した。
「行く? どこへ?」
あぁ、あのトカゲ兵隊を倒しに屋敷に戻るのか。
それにきっとこれから、他の異形のモノ達も大挙して押し寄せて来るだろうし。
迎え撃たなきゃならない。
「トカゲの兵隊もそうじゃが、まずは大元をなんとかせねばならぬ」
「大元?」
「阿・吽(あ・うん)じゃよ」


