だから『どの糸も、あえて持ち上げるな』と言っているんだ。
追って沙汰するって言葉は、きっとすごく都合の良い言葉なんだろう。
たぶん、いつまで『追って』も、なんの沙汰もないんだろう。
長老たちの糸に触れない代わりに、凍雨君の糸にも決して触れない。
そうする事で長老達を押さえて、凍雨君を彼等から守る。
許すも、許さないも、このまま何事も無かったように。
たぶん、そういう事なんだろう。
あたしの勝手な推測だけど、そんなに間違ってはいないと思う。
だって・・・
凍雨君、泣いてるから。
唇を強く結んで、肩を大きく上下させながら。
白い頬に幾つもの涙がホロホロと伝って落ちる。
門川君を見る潤んだ赤い両目は、深い深い謝罪と感謝が込められていた。
― ズウ・・・ン ―
突然振動が響いた。
ハッと振り返る。
トカゲが、ついに痺れを切らしたのか動き始めた。
こっちに向かって一直線に進んでくる。
アレクサンドロヴィチ3世とカモメちゃんが、素早く移動して距離をとってくれた。
トカゲは真っ直ぐわき目も振らずに追って来る。
トカゲの通り道の木々や、なぎ倒す木々がマグマの高熱のせいで次々と燃え上がっている。
だ、大丈夫かな? これって火災の前兆?
雪のお陰ですぐに燃え広がったりはしないだろうけど、このまま逃げ回ってたら被害が大きくなるばかりだ。
凍雨君が腕で涙をグイっと拭った。
そしてキリッ!と鋭い視線でトカゲを睨み据える。
「ぼくにまかせてください!」
両手で印を組み、目を閉じて、一気に精神集中。
シュウゥ・・・と骨に染みるような強い冷気が辺りに充満した。
満を持して気合一発、印を組んだ両手をトカゲに向かって突き出す。
― キイィィン! ―
トカゲの巨大な全身が、丸まんま透明な氷漬けになってしまった。
ビタリと歩みが止まって動かない。
うおお――! すごい凍雨君―――!
追って沙汰するって言葉は、きっとすごく都合の良い言葉なんだろう。
たぶん、いつまで『追って』も、なんの沙汰もないんだろう。
長老たちの糸に触れない代わりに、凍雨君の糸にも決して触れない。
そうする事で長老達を押さえて、凍雨君を彼等から守る。
許すも、許さないも、このまま何事も無かったように。
たぶん、そういう事なんだろう。
あたしの勝手な推測だけど、そんなに間違ってはいないと思う。
だって・・・
凍雨君、泣いてるから。
唇を強く結んで、肩を大きく上下させながら。
白い頬に幾つもの涙がホロホロと伝って落ちる。
門川君を見る潤んだ赤い両目は、深い深い謝罪と感謝が込められていた。
― ズウ・・・ン ―
突然振動が響いた。
ハッと振り返る。
トカゲが、ついに痺れを切らしたのか動き始めた。
こっちに向かって一直線に進んでくる。
アレクサンドロヴィチ3世とカモメちゃんが、素早く移動して距離をとってくれた。
トカゲは真っ直ぐわき目も振らずに追って来る。
トカゲの通り道の木々や、なぎ倒す木々がマグマの高熱のせいで次々と燃え上がっている。
だ、大丈夫かな? これって火災の前兆?
雪のお陰ですぐに燃え広がったりはしないだろうけど、このまま逃げ回ってたら被害が大きくなるばかりだ。
凍雨君が腕で涙をグイっと拭った。
そしてキリッ!と鋭い視線でトカゲを睨み据える。
「ぼくにまかせてください!」
両手で印を組み、目を閉じて、一気に精神集中。
シュウゥ・・・と骨に染みるような強い冷気が辺りに充満した。
満を持して気合一発、印を組んだ両手をトカゲに向かって突き出す。
― キイィィン! ―
トカゲの巨大な全身が、丸まんま透明な氷漬けになってしまった。
ビタリと歩みが止まって動かない。
うおお――! すごい凍雨君―――!


