『みどり児よ 白き慈母の たなごころに漂う 再びの辿るべき道筋を照らし 其を潜り抜ける者なり』
門川君の言霊が白い輝きと共に絹糸を包み込む。
ピクピクと細かく震える体。きっと激痛に耐えているんだ。
焼け焦げたように黒ずんでしまった傷口を見てたら、堪らなくなって涙が目に滲んだ。
治癒、できるよね? ちゃんと治るよね?
「絹糸の足、生えてくるんでしょ?」
「生えるわけじゃないが復活するよ。心配いらない」
「ほんと!? 大丈夫だって絹糸! 良かったね!」
「やれやれ、舐めておけば治るというに・・・」
「舐めて足が生えるわけないでしょ? どんだけ濃度の濃い唾液よ!」
思わず突っ込んだ後で、つい安心して笑ってしまった。
「笑っとる場合じゃなかろうが。まぁとにかく礼を言おう。しま子、小僧よ」
「そうだ、ふたり共無事だったの?」
「天内さんこそ無事だったんですね! 良かった! 本当に良かったあー!」
凍雨君が搾り出すような声を出し、胸を撫で下ろしている。
しま子はメソメソ泣きながら、さっきからずーっとあたしを後ろから抱きしめっぱなし。
し、しま子。あの、この体勢ってほとんど羽交い絞め状態なんだけど。
あたしはしま子と凍雨君の顔を交互に見比べた。
ねぇ、あれからいったいどうなったの?
「アンソニー率いるペンギン軍団が助けに来てくれたんです」
「アンソニー達が?」
「はい。敵の攻撃を、あの飾り羽根の刃で千切りにしてしまったんですよ!」
そっかぁ。敵も大勢だったけど、数でいったらペンギン軍団も負けてないもんね。
・・・千切り、か。
えらくスプラッタな情景が頭に浮かんだ。
「そのあとセバスチャンさんに、永久様の手助けをするよう言われました」
「里はどうなったの?」
「大丈夫です。門川の救援隊も到着したし、防御壁も正常に作動してます」
「良かった! お岩さんとセバスチャンさんは権田原を守ってるんだね?」
「はい。ぼく達は、奥さん同伴で戻ってきた伝書亀に乗って、大急ぎで飛んできたんです」
奥さん同伴って・・・
あたしは自分が跨っている亀の姿を見下ろした。
おぉ? ひょっとしてあんたが噂の・・・噂の・・・
「噂の・・・この亀の名前ってなんだったっけ?」
「アレクサンドロヴィチ3世、だそうです」
「そうそれ! 権田原最速の、所帯持ちの亀!」
いやあ、お目にかかれて光栄。
しかもご夫婦揃って。
門川君の言霊が白い輝きと共に絹糸を包み込む。
ピクピクと細かく震える体。きっと激痛に耐えているんだ。
焼け焦げたように黒ずんでしまった傷口を見てたら、堪らなくなって涙が目に滲んだ。
治癒、できるよね? ちゃんと治るよね?
「絹糸の足、生えてくるんでしょ?」
「生えるわけじゃないが復活するよ。心配いらない」
「ほんと!? 大丈夫だって絹糸! 良かったね!」
「やれやれ、舐めておけば治るというに・・・」
「舐めて足が生えるわけないでしょ? どんだけ濃度の濃い唾液よ!」
思わず突っ込んだ後で、つい安心して笑ってしまった。
「笑っとる場合じゃなかろうが。まぁとにかく礼を言おう。しま子、小僧よ」
「そうだ、ふたり共無事だったの?」
「天内さんこそ無事だったんですね! 良かった! 本当に良かったあー!」
凍雨君が搾り出すような声を出し、胸を撫で下ろしている。
しま子はメソメソ泣きながら、さっきからずーっとあたしを後ろから抱きしめっぱなし。
し、しま子。あの、この体勢ってほとんど羽交い絞め状態なんだけど。
あたしはしま子と凍雨君の顔を交互に見比べた。
ねぇ、あれからいったいどうなったの?
「アンソニー率いるペンギン軍団が助けに来てくれたんです」
「アンソニー達が?」
「はい。敵の攻撃を、あの飾り羽根の刃で千切りにしてしまったんですよ!」
そっかぁ。敵も大勢だったけど、数でいったらペンギン軍団も負けてないもんね。
・・・千切り、か。
えらくスプラッタな情景が頭に浮かんだ。
「そのあとセバスチャンさんに、永久様の手助けをするよう言われました」
「里はどうなったの?」
「大丈夫です。門川の救援隊も到着したし、防御壁も正常に作動してます」
「良かった! お岩さんとセバスチャンさんは権田原を守ってるんだね?」
「はい。ぼく達は、奥さん同伴で戻ってきた伝書亀に乗って、大急ぎで飛んできたんです」
奥さん同伴って・・・
あたしは自分が跨っている亀の姿を見下ろした。
おぉ? ひょっとしてあんたが噂の・・・噂の・・・
「噂の・・・この亀の名前ってなんだったっけ?」
「アレクサンドロヴィチ3世、だそうです」
「そうそれ! 権田原最速の、所帯持ちの亀!」
いやあ、お目にかかれて光栄。
しかもご夫婦揃って。


