神様修行はじめます! 其の三

庭を外れ、木々が密集している場所に誘い込んだ。


しかしこいつ、鈍そうな外見の割りに意外と動きが素早い。


体がデカイから歩幅もデカくて、あっという間に追いつかれそうになる。


マグマの化け物が背後から接近するのを感じるのってスリリング~!


木々の間を縫うように、絹糸は素早く駆け抜ける。


こっちも結構スリリング。 今にも大木の幹に激突しそう。


絹糸ってば全然スピード緩めないんだもん!


ひえ! うわ! ぶつかるってば!!


巨大トカゲはそびえる大木を軒並み倒して突き進む。


木々が少しはトカゲの行動を邪魔してくれるかと思ったけど、甘かった。


踏み倒された木は赤い火を放ちバチバチ燃え上がる。


トカゲのマグマと燃える火で、周囲の雪は溶け始めていた。


「飛ぶぞ!」


掛け声と共に絹糸の体が強く地を蹴り浮き上がる。


あたし達は宙を飛んだ。


うわー! 久しぶりの浮遊感覚! やっぱり怖いよ!


絹糸の首の後ろの皮を掴む手にギュウゥっ!と思い切り力を込めた。


痛かったらごめん! 許してね!


巨大トカゲの頭上を旋回しながら絹糸は激しい雷鳴を轟かせる。


鋭い矢のような閃光が走り、トカゲの体を貫いた。


一瞬、痙攣したようにトカゲの動きが完全に止まる。


・・・・・効いたか!?


でもすぐまた動きは復活した。


上空を旋回する絹糸の動きを、淡々とした表情の無い目でジイィっと見つめている。


・・・やっぱり鈍いんじゃん! こいつ!


爆発音のような激しい雷鳴が何度も鳴り響いた。


息もつかせぬほど、連発連続で絹糸が攻撃を仕掛ける。


空を裂くような鋭い閃光。 大気を震わす爆音。


うっわ―――!!

首をすくめ、体を固くして目を細めながら、必死に状況を確認し続けた。


これだけ連続で当てれば、さすがにどれほど鈍くってもダメージ食らうはず。


いけいけ絹糸! もっと派手にブチかませー!