「門川・・・君!」
「いつまでものんびり挟まっていないで、さっさとそこから出たまえ天内君」
「好きで挟まってるわけじゃないっ!」
目を剥いて叫んだ拍子に痛みが痛烈に走った。
ぐぅぅ・・・ま、まったくもう!
こっちだって一方的に柱に懐かれて困ってるの!
だから手助けしてくれたら、とーってもありがたいんですけど!
「悪いが僕の手は今、御覧の通り塞がっている」
印の組まれた両手に、ぐっと力が込められた。
白い輝きと共に切るような強い冷気が周囲に充満する。
― ・・・ドドドッ! ―
爆音と同時に空中から突然、大きな氷柱が弓で放たれたように何本も飛来してきた。
うわ! どっから湧いた!? このツララ!
氷柱が勢い良くトカゲの顔に全弾命中する。
マグマの頭部は氷柱を飲み込み、仰け反って後方に下がった。
「小娘! 無事か!?」
絹糸がひらりと柱の上に飛び乗り、あたしの顔の横でがなり立てた。
「だから早く来いと言ったであろうが! こんなところに見事にスッポリ挟まりおって!」
「だから好きで挟まったわけじゃないってば!」
綺麗ぴったりジャストフィットみたいな言い方しないでよね!
余計に自分が情けなくなるじゃん!
「好きで狭い所に入り込んで出られなくなった馬鹿猫にしか見えぬわ!」
「あんたと一緒にしないでよ!」
ズキンッ!と痛みが走って顔を歪めて歯を食いしばる。
ううぅぅ~! さ、叫ばせないでよ! ほんとに痛いんだから!
「傷を負ったか? 動けぬのか?」
「動きたいのはやまやまだけど、無理っぽい・・・」
「永久。頼むぞ」
「・・・・・・」
「いつまでものんびり挟まっていないで、さっさとそこから出たまえ天内君」
「好きで挟まってるわけじゃないっ!」
目を剥いて叫んだ拍子に痛みが痛烈に走った。
ぐぅぅ・・・ま、まったくもう!
こっちだって一方的に柱に懐かれて困ってるの!
だから手助けしてくれたら、とーってもありがたいんですけど!
「悪いが僕の手は今、御覧の通り塞がっている」
印の組まれた両手に、ぐっと力が込められた。
白い輝きと共に切るような強い冷気が周囲に充満する。
― ・・・ドドドッ! ―
爆音と同時に空中から突然、大きな氷柱が弓で放たれたように何本も飛来してきた。
うわ! どっから湧いた!? このツララ!
氷柱が勢い良くトカゲの顔に全弾命中する。
マグマの頭部は氷柱を飲み込み、仰け反って後方に下がった。
「小娘! 無事か!?」
絹糸がひらりと柱の上に飛び乗り、あたしの顔の横でがなり立てた。
「だから早く来いと言ったであろうが! こんなところに見事にスッポリ挟まりおって!」
「だから好きで挟まったわけじゃないってば!」
綺麗ぴったりジャストフィットみたいな言い方しないでよね!
余計に自分が情けなくなるじゃん!
「好きで狭い所に入り込んで出られなくなった馬鹿猫にしか見えぬわ!」
「あんたと一緒にしないでよ!」
ズキンッ!と痛みが走って顔を歪めて歯を食いしばる。
ううぅぅ~! さ、叫ばせないでよ! ほんとに痛いんだから!
「傷を負ったか? 動けぬのか?」
「動きたいのはやまやまだけど、無理っぽい・・・」
「永久。頼むぞ」
「・・・・・・」


