爆撃でも受けたのかと思った。
異形のモノってミサイル攻撃するの?って本気で思った。
それほどの激しい音と衝撃だった。
壁も、床もボロボロに破壊されて原型を留めていない。
「う・・・」「ぐぅぅ~・・・」
無残に瓦礫が散乱する中で、あたこちに人が倒れて呻き声を上げている。
破壊された天井には巨大な穴が開いていた。
太い柱と柱の間に体を挟まれながら、あたしは掠れた意識で目の前の惨状を眺めていた。
痛い・・・気がする。お腹と胸。
これ、意識がハッキリしたらかなり痛かったりして。
意識戻るの、ちょっと怖いなぁ・・・。
たくさんの苦しそうな呻き声とか、悲鳴とか。
喧騒が薄ボンヤリと耳の奥に入ってくる。
何が起こったんだろう? なんで屋敷が壊れてるの? こんなにメチャクチャに。
みんな、怪我してるのかな? 大丈夫?
門川君、絹糸、どこ? どこにいるの?
門川君、門川君、門川君・・・。
体が柱に挟まって動かないから、目だけを動かして彼の姿を探す。
そうしているうちに徐々に意識がハッキリしてきた。
胸とお腹に走る痛みが、さらに覚醒を手助けする。
そうだ。彫刻鳥が鳴いて・・・
たぶん結界が本当に破られてしまったんだ。
ムク犬ブラザーズの力だけじゃもう限界だったんだろう。
今まで良く守ってくれた。無事なんだろうか、ブラザーズは。
― ガラガラガラ・・・ ―
天井から大きな瓦礫がバラバラと崩れ落ちてきた。
危ない。これじゃこの建物全体がもうすぐ崩れてしまう。
早く全員避難しないと大変な事に・・・
― ぬうぅぅぅ・・・・!! -
その時、天井の穴から突如として異形のモノが顔を覗かせた。
巨大な穴を埋め尽くすほどの、特徴のある巨大なその顔は・・・
爬虫類? トカゲ? トカゲ、だ。
しかもこれって、ただのトカゲじゃない。
朱と、黄と、赤と、黒。
異形のモノの肌は、明るい色彩をマダラに混ぜ合わせたように轟々と光り輝いている。
ドロリとした、粘度の高いこれは・・・
マグマだ。
ニュースで時々見る、火山が噴火した時に出る溶岩。
この巨大なトカゲみたいなヤツは、全身が燃え滾る溶岩で出来た化け物なんだ。
熱い。
熱が・・・空気が、まるで真夏の猛暑の・・・
巨大なトカゲの顔は、あたしのほとんど真上にあった。
トカゲの体からドロリと溶岩が垂れ落ち、その細い一滴が『ジュワッ!』と目の前の瓦礫を溶かした。
― シャアアァァァ・・・ ―
巨大なトカゲの目は、紛れも無くあたしを見つめている。
そして、大きな赤い舌をあたしに向かって伸ばす。
ドロリと、マグマが垂れ落ちて・・・・・・
あたしの意識は、容赦なく一気に覚醒した。
異形のモノってミサイル攻撃するの?って本気で思った。
それほどの激しい音と衝撃だった。
壁も、床もボロボロに破壊されて原型を留めていない。
「う・・・」「ぐぅぅ~・・・」
無残に瓦礫が散乱する中で、あたこちに人が倒れて呻き声を上げている。
破壊された天井には巨大な穴が開いていた。
太い柱と柱の間に体を挟まれながら、あたしは掠れた意識で目の前の惨状を眺めていた。
痛い・・・気がする。お腹と胸。
これ、意識がハッキリしたらかなり痛かったりして。
意識戻るの、ちょっと怖いなぁ・・・。
たくさんの苦しそうな呻き声とか、悲鳴とか。
喧騒が薄ボンヤリと耳の奥に入ってくる。
何が起こったんだろう? なんで屋敷が壊れてるの? こんなにメチャクチャに。
みんな、怪我してるのかな? 大丈夫?
門川君、絹糸、どこ? どこにいるの?
門川君、門川君、門川君・・・。
体が柱に挟まって動かないから、目だけを動かして彼の姿を探す。
そうしているうちに徐々に意識がハッキリしてきた。
胸とお腹に走る痛みが、さらに覚醒を手助けする。
そうだ。彫刻鳥が鳴いて・・・
たぶん結界が本当に破られてしまったんだ。
ムク犬ブラザーズの力だけじゃもう限界だったんだろう。
今まで良く守ってくれた。無事なんだろうか、ブラザーズは。
― ガラガラガラ・・・ ―
天井から大きな瓦礫がバラバラと崩れ落ちてきた。
危ない。これじゃこの建物全体がもうすぐ崩れてしまう。
早く全員避難しないと大変な事に・・・
― ぬうぅぅぅ・・・・!! -
その時、天井の穴から突如として異形のモノが顔を覗かせた。
巨大な穴を埋め尽くすほどの、特徴のある巨大なその顔は・・・
爬虫類? トカゲ? トカゲ、だ。
しかもこれって、ただのトカゲじゃない。
朱と、黄と、赤と、黒。
異形のモノの肌は、明るい色彩をマダラに混ぜ合わせたように轟々と光り輝いている。
ドロリとした、粘度の高いこれは・・・
マグマだ。
ニュースで時々見る、火山が噴火した時に出る溶岩。
この巨大なトカゲみたいなヤツは、全身が燃え滾る溶岩で出来た化け物なんだ。
熱い。
熱が・・・空気が、まるで真夏の猛暑の・・・
巨大なトカゲの顔は、あたしのほとんど真上にあった。
トカゲの体からドロリと溶岩が垂れ落ち、その細い一滴が『ジュワッ!』と目の前の瓦礫を溶かした。
― シャアアァァァ・・・ ―
巨大なトカゲの目は、紛れも無くあたしを見つめている。
そして、大きな赤い舌をあたしに向かって伸ばす。
ドロリと、マグマが垂れ落ちて・・・・・・
あたしの意識は、容赦なく一気に覚醒した。


