いざという時に、他の誰よりも多大な犠牲を払ってくれる存在だからこそ・・・
皆は門川君を崇めたて敬う。
なんの役にも立たない、守られるだけの、お飾りの威張るだけの当主など存在価値は無い。
そんなの誰も当主として認めない。
それこそが、当主の座。
御簾の向こうの女の人は、真剣なんだ。
本当にこの世界を守るために手を尽くそうとしているんだ。
そして門川君の当主としての地位を守ろうと、皆に認めさせようとしてくれている。
そのためなら、自分はあえて悪役に徹すると言っているんだ。
あんなに・・・あんなに苦しげに泣き続けながら。
立場は違えど、この人は味方だ。
門川君や世界を自分なりに精一杯守ろうとしている味方なんだ。
彼女の悲しい泣き声に胸が締め付けられ、切ない感情が膨れ上がる。
あたしの目にも、やるせない涙が溢れた。
いったいどうすればいい!?
どうすればこの現状を切り抜けられるんだろう!
どうしても誰かが犠牲になるしかないの!?
あぁ、やはり千年前の悲劇を繰り返すしか道は無いんだろうか。
分からない!! どうしても・・・・・
あたし達には、どうしても分からないんだよぉ!!
「そうか。良く分かった」
・・・・・
へ??
淡々とした門川君の声。
空間に充満した、この上ない切なく苦しい悲しみを、彼はアッサリぶった切って断言する。
「とりあえず今は時間が無いのでこの件は後回しだな。追って沙汰する」
「ふむ。では行くぞ永久」
「あぁ。ほら行くぞ天内君」
すたすたすた・・・・・
門川君と絹糸が、さっさとこちらに背中を向けて歩き出した。
ちょ・・・ふたり共、置いてかないでよ!
いや! ってゆーか・・・えぇぇ!? なにその反応!?
皆は門川君を崇めたて敬う。
なんの役にも立たない、守られるだけの、お飾りの威張るだけの当主など存在価値は無い。
そんなの誰も当主として認めない。
それこそが、当主の座。
御簾の向こうの女の人は、真剣なんだ。
本当にこの世界を守るために手を尽くそうとしているんだ。
そして門川君の当主としての地位を守ろうと、皆に認めさせようとしてくれている。
そのためなら、自分はあえて悪役に徹すると言っているんだ。
あんなに・・・あんなに苦しげに泣き続けながら。
立場は違えど、この人は味方だ。
門川君や世界を自分なりに精一杯守ろうとしている味方なんだ。
彼女の悲しい泣き声に胸が締め付けられ、切ない感情が膨れ上がる。
あたしの目にも、やるせない涙が溢れた。
いったいどうすればいい!?
どうすればこの現状を切り抜けられるんだろう!
どうしても誰かが犠牲になるしかないの!?
あぁ、やはり千年前の悲劇を繰り返すしか道は無いんだろうか。
分からない!! どうしても・・・・・
あたし達には、どうしても分からないんだよぉ!!
「そうか。良く分かった」
・・・・・
へ??
淡々とした門川君の声。
空間に充満した、この上ない切なく苦しい悲しみを、彼はアッサリぶった切って断言する。
「とりあえず今は時間が無いのでこの件は後回しだな。追って沙汰する」
「ふむ。では行くぞ永久」
「あぁ。ほら行くぞ天内君」
すたすたすた・・・・・
門川君と絹糸が、さっさとこちらに背中を向けて歩き出した。
ちょ・・・ふたり共、置いてかないでよ!
いや! ってゆーか・・・えぇぇ!? なにその反応!?


