神様修行はじめます! 其の三

守る。守る。守るとも。


絶対に守ってみせるとも! 全てから!


あたしを失うのが苦痛だというのなら、それからも守ってみせる!


そうだよ。あたしの苦悩なんて別に問題じゃないんだ。


あたしを彼から引き離そうとする者を、ぶっ飛ばせばいいだけの話だ!


彼に仇なす者を全力でぶっ潰す!


それがあたしの望む事であり、成すべき事なんだから!


根性の捻じ曲がった連中の言う事なんか聞かなきゃいい。


素直に言う通りに彼から離れる必要なんか、どこにもない。


そもそもあたしは、そんな可愛げのある素直な女の子なんかじゃないでしょ?


望む事を、望むままに通させてもらう!


そして成すべき事を成すんだ!


彼と手を取り合って、同じ道を進みながら!


あれほどの苦しみと戦いを乗り越え、やっと手にした進むべき道。


あたしが決意し、選び取った道だ。


それがどんな形であれ、途中で邪魔するヤツがいるのなら・・・・・


問答無用で倒すのみ!!

単純明快だ!!


いつの間にか溢れる涙は止まっていた。


そしていつの間にか、雛型の姿も消えていた。


耐え難かった両目の痛みと熱さは、迸る胸の熱さに変わっていく。


門川君はいつもあたしを導いてくれる。


苦しい時、悲しい時、いつもいつも、いつも。


だからあたしはそれに応えなければならない。


きっと応えてみせるとも。きっと・・・


「きっとあたしは、あなたを守る!!」


『天内、君・・・』


「守ってみせるよ! 門川君!!」


あたしは高らかに宣言する。


身を起こし、涙の筋の残る頬を決然と上げ、熱い胸を誇らしく張って。


「きっと守るよ! 門川君!!」


『それは、非常にありがたい・・・。では悪いが、さっそく頼む・・・』


「・・・・・へ?」


『ぜひ、今すぐ、頼む・・・』


門川君っ!!? どうしたのっ!!?


あたしは大慌てで振り向いた。