決然とした声。
迷いもなにも無い声が、有無を言わさず言い切る。
『苦しかろうが、悲しかろうが、辛かろうが逃げたかろうが、それでも耐えてもらう。そして守ると誓った以上は守ってもらおう』
異形のモノ達から。
僕を潰そうと裏で画策する実力者達から。
連綿と続く門川の、呪いにも似た歴史の歪みから。
そして・・・
『そして君を僕から引き離そうとする企みからも、守ってもらう』
「・・・・・」
『君は誓った。僕を苦しめる全てのものから僕を守ってみせると』
ならば守れ。
僕を最も苦しめるものから僕を守るんだ。
「最も・・・苦しめる、もの?」
『そうだ。君を失うという最も耐え難い悲劇から、僕を守ってくれ』
「・・・・・」
・・・あたしを失う事こそが・・・
なによりの悲劇だと?
だからあたしに耐えろと言うの?
あなたのそばから離れさえすれば、あなたを守れる事を百も承知のうえで。
日々、足枷になり彼を苦しめる自分の存在に、耐え続けてみせろと?
「自分のせいで門川君が責められる姿を、見続けなければならないなんて・・・」
『耐えられないか? 辛いか? 苦しいか?』
だがそれは。
確かに君自身が選んだ道のはずだ。
どれほど辛い道であろうとも共に歩いていくと。
『以前、僕は言ったはずだ。僕は君を失っては、生きてはいけない』
「・・・・・」
『それを知りつつ、君は行くのか? 僕は君が離れていくのを断じて望みはしないんだ』
涙が・・・
涙が・・・溢れて・・・
両目が燃えるように熱く痛む。
ひぃひぃと悲鳴のような細い泣き声が止まらない。
迷いもなにも無い声が、有無を言わさず言い切る。
『苦しかろうが、悲しかろうが、辛かろうが逃げたかろうが、それでも耐えてもらう。そして守ると誓った以上は守ってもらおう』
異形のモノ達から。
僕を潰そうと裏で画策する実力者達から。
連綿と続く門川の、呪いにも似た歴史の歪みから。
そして・・・
『そして君を僕から引き離そうとする企みからも、守ってもらう』
「・・・・・」
『君は誓った。僕を苦しめる全てのものから僕を守ってみせると』
ならば守れ。
僕を最も苦しめるものから僕を守るんだ。
「最も・・・苦しめる、もの?」
『そうだ。君を失うという最も耐え難い悲劇から、僕を守ってくれ』
「・・・・・」
・・・あたしを失う事こそが・・・
なによりの悲劇だと?
だからあたしに耐えろと言うの?
あなたのそばから離れさえすれば、あなたを守れる事を百も承知のうえで。
日々、足枷になり彼を苦しめる自分の存在に、耐え続けてみせろと?
「自分のせいで門川君が責められる姿を、見続けなければならないなんて・・・」
『耐えられないか? 辛いか? 苦しいか?』
だがそれは。
確かに君自身が選んだ道のはずだ。
どれほど辛い道であろうとも共に歩いていくと。
『以前、僕は言ったはずだ。僕は君を失っては、生きてはいけない』
「・・・・・」
『それを知りつつ、君は行くのか? 僕は君が離れていくのを断じて望みはしないんだ』
涙が・・・
涙が・・・溢れて・・・
両目が燃えるように熱く痛む。
ひぃひぃと悲鳴のような細い泣き声が止まらない。


