神様修行はじめます! 其の三

だいたい何よ! 機能不全って!


もう完全に雛型の事をただの道具としてしか見てないのね!


ほんっと、腐れ根性に磨きがかかってるわよあんた達って!


「もう磨かれすぎてピッカピカに輝いて見えるわよ! 腐った根性が!」


「である以上、座り女の雛型を早急に立て直さねばならぬ」


「おい無視かっ!?」


「そこで天内の娘、お前が選ばれたのだ」


「だから、なんで!?」


なんであたしが雛型になるのよ!


あたしは端境の一族じゃなくて、天内の一族の末裔なんだってば!


なんか勘違いしてない!?


「座り女としての形式は既に整っている。必要なのは、中心に座る新しい術者の女」


「・・・・・」


「強い力を持つ、術者の女が代替わりを務めれば良いだけの話なのだ」


つまり、電気機器の中に、新しい乾電池を補充するのと同じって事?


そうすればシステムの方が後は勝手に発動してくれる・・・。


「あたしは単三乾電池かっ!?」

「お前の力は単三程度では収まらぬ」


・・・え? 知ってんの? 乾電池。


「お前は未熟者だが潜在能力は非常に高い。それに天内の滅火の力は異形のモノを倒す力だ」


「それが?」


「防御の力と倒す力。相乗効果で威力は増大する。相性が良いのだ。非常に」


「そ・・・!」


そんな事、言われたって!


あぁそうですか、それなら・・・って言うと思ってんの!?


座り女の雛型になるって事は、術具になってしまう事。


つまり、死んではいなくても死んでしまうのと同じだ。


納得なんてできないよ!


「納得してもらわねばならぬ」


「できないって!」


「術式を受ける本人が納得して受け入れねば、術が発動せぬのだ」