「なれば話は早い。お前に用件があり、ここへ呼んだのだ」
いや、全然早くないわよ。話。
ワンクッション挟んだ会話のテンポにイライラしてるんですけど?
いーから早くすすめて。話を先にっ。
「お前に、この非常事態を速やかに収めるよう命ずる」
・・・・・
はあぁぁ!?
あたしはつい、片頬をヒクリと持ち上げてしまった。
なに!? 用件ってそれ!?
何言ってんのっ。そんなん言われるまでもないってっ。
最初っからそのつもりで鋭意努力してたのに、それを横からちょっかい出して邪魔したのは、どこの誰!?
まったくもー、これだからおエライ人って面倒臭いのよ!
思考と発想と言動が、まったくもって一般人には理解不能!
「もちろん全力で頑張るつもりですけど!? その為にもぜひ、あたしを権田原へ戻してくれたらありがたいんですが!?」
また侍女が御簾越しにふんふん頷いている。
ええぇぇぇい、イライラする!
非常時だって分かってんなら、もっとスムーズに事を進めんかい!
ダイレクトに話せ! ダイレクトに!
イラついて指先をワキワキさせるあたしに、侍女がまたお決まりのひと言。
「我が主様のお言葉でございます。心して・・・」
「聞くから早く言って!」
淡々と侍女は言葉を続けた。
「お前に、新たな雛型となって結界を張るよう命ずる」
・・・・・
・・・・・え?
「今から術式を受け入れ、術具となって生まれ変わるがよい。座り女となり、この世界を異形のモノから守るのだ」
いや、全然早くないわよ。話。
ワンクッション挟んだ会話のテンポにイライラしてるんですけど?
いーから早くすすめて。話を先にっ。
「お前に、この非常事態を速やかに収めるよう命ずる」
・・・・・
はあぁぁ!?
あたしはつい、片頬をヒクリと持ち上げてしまった。
なに!? 用件ってそれ!?
何言ってんのっ。そんなん言われるまでもないってっ。
最初っからそのつもりで鋭意努力してたのに、それを横からちょっかい出して邪魔したのは、どこの誰!?
まったくもー、これだからおエライ人って面倒臭いのよ!
思考と発想と言動が、まったくもって一般人には理解不能!
「もちろん全力で頑張るつもりですけど!? その為にもぜひ、あたしを権田原へ戻してくれたらありがたいんですが!?」
また侍女が御簾越しにふんふん頷いている。
ええぇぇぇい、イライラする!
非常時だって分かってんなら、もっとスムーズに事を進めんかい!
ダイレクトに話せ! ダイレクトに!
イラついて指先をワキワキさせるあたしに、侍女がまたお決まりのひと言。
「我が主様のお言葉でございます。心して・・・」
「聞くから早く言って!」
淡々と侍女は言葉を続けた。
「お前に、新たな雛型となって結界を張るよう命ずる」
・・・・・
・・・・・え?
「今から術式を受け入れ、術具となって生まれ変わるがよい。座り女となり、この世界を異形のモノから守るのだ」


