図形の上に音も無く複数の人間が現れた。
手に槍を持ち、白い袴姿の屈強な戦士たち。
門川の刺客部隊だ! やった! 応援にきてくれたー!!
「待ってたよ! こっちこっち!」
そばに駆け寄ろうとしたあたしの前に、突然凍雨君が背中を向けてスッと立ちはだかる。
・・・え?
薄茶色の髪と紺色の着物に包まれた肩。まるで通せんぼするみたい。
あたしは目をパチパチさせた。
「約束は守ってもらえるんだろうな?」
凍雨君の静かな声。とても硬い・・・緊張感を含んだ声。
約束?
「それはあずかり知らぬ。我等は命じられた役目を果たすのみ」
「言う通りにすれば、氷血一族にはもう二度と関与しない約束だぞ!」
「だから、そんな約束は我等は知らぬ」
? ? ? 何の話?
凍雨君と刺客部隊の面々を交互に見比べ、あたしはキョトンとするばかり。
命じられた役目って、権田原を守ることでしょ?
それが氷血の一族となにか関係があるの?
「そんな曖昧な答えで、天内さんを渡せるもんか!」
厳しい口調で放たれたその言葉にびっくりした。
へ? あたしを渡す? 渡すってなに?
「何度も同じ事を言わせるな。時間が惜しい」
「天内さんには一切ヒドイ事はしないって約束だろう!?」
あたしは再び皆の顔を交互に見比べる。
きつい表情で睨みつける凍雨君。
淡々と無表情な刺客部隊たち。
あたしを・・・渡す? ヒドイ事はしない約束って・・・。
ヒタヒタと忍び寄る足音のように、嫌な予感が忍び寄る。
あたしは思わず一歩下がった。
「凍雨君・・・」
「・・・・・」
凍雨君の肩がピクンと動いた。そして沈黙する。
口の中が渇いて、うまく舌が回らない。
「どうゆう、こと?」
手に槍を持ち、白い袴姿の屈強な戦士たち。
門川の刺客部隊だ! やった! 応援にきてくれたー!!
「待ってたよ! こっちこっち!」
そばに駆け寄ろうとしたあたしの前に、突然凍雨君が背中を向けてスッと立ちはだかる。
・・・え?
薄茶色の髪と紺色の着物に包まれた肩。まるで通せんぼするみたい。
あたしは目をパチパチさせた。
「約束は守ってもらえるんだろうな?」
凍雨君の静かな声。とても硬い・・・緊張感を含んだ声。
約束?
「それはあずかり知らぬ。我等は命じられた役目を果たすのみ」
「言う通りにすれば、氷血一族にはもう二度と関与しない約束だぞ!」
「だから、そんな約束は我等は知らぬ」
? ? ? 何の話?
凍雨君と刺客部隊の面々を交互に見比べ、あたしはキョトンとするばかり。
命じられた役目って、権田原を守ることでしょ?
それが氷血の一族となにか関係があるの?
「そんな曖昧な答えで、天内さんを渡せるもんか!」
厳しい口調で放たれたその言葉にびっくりした。
へ? あたしを渡す? 渡すってなに?
「何度も同じ事を言わせるな。時間が惜しい」
「天内さんには一切ヒドイ事はしないって約束だろう!?」
あたしは再び皆の顔を交互に見比べる。
きつい表情で睨みつける凍雨君。
淡々と無表情な刺客部隊たち。
あたしを・・・渡す? ヒドイ事はしない約束って・・・。
ヒタヒタと忍び寄る足音のように、嫌な予感が忍び寄る。
あたしは思わず一歩下がった。
「凍雨君・・・」
「・・・・・」
凍雨君の肩がピクンと動いた。そして沈黙する。
口の中が渇いて、うまく舌が回らない。
「どうゆう、こと?」


