やがて空の色が変色し始めた。
じわじわと紙に色水が浸透するように、一箇所から全体に広がっていく。
これで・・・いいのかな? これで成功ってこと?
たぶんこれでいいんだよね??
それにしても・・・
黄緑色に薄紫色が混じって、この色ってもう、なんと表現すればいいのやら。
かなり不気味ぃ~。
でもかえってそれが効果ありそうな雰囲気だ。
良薬は口に苦しと一緒。見た目で判断しちゃだめよね。うん。
「さあ戻ろう、凍雨君」
急がなきゃ!
しま子の所に戻って、あの木の赤ん坊の化け物達をなんとか片付けて。
お岩さん達と合流して、門川の応援部隊を迎えて。それから・・・
頭の中で今後の展開を予想しながら急ぎ足で歩く。
ふと、気が付いた。
凍雨君が付いてこない。
立ち止まったまま、一歩も動かない。
「凍雨君、行こうよ」
「天内さん・・・」
「どしたの? 早く行こう」
「・・・・・」
凍雨君は強張った表情で俯いている。
そしてポツリと言った。
「ごめん、なさい・・・」
?
なにを謝ってるの? あぁ、あの場から逃げ出したこと?
いいんだよ別に。そんなこと怒ってないから気にしないで。
「だから早くしま子を助けに・・・」
― キイィィ・・・ン ―
鼓膜を外に引っ張り上げられる嫌な音。
あ! この音! 凍雨君が現れた時の・・・!
雪の上に次々と、大きな複雑な図が浮かび上がる。
やっぱり! 転移の宝珠だ!
また誰が使ってるの? 絹糸が怒るぞー。
じわじわと紙に色水が浸透するように、一箇所から全体に広がっていく。
これで・・・いいのかな? これで成功ってこと?
たぶんこれでいいんだよね??
それにしても・・・
黄緑色に薄紫色が混じって、この色ってもう、なんと表現すればいいのやら。
かなり不気味ぃ~。
でもかえってそれが効果ありそうな雰囲気だ。
良薬は口に苦しと一緒。見た目で判断しちゃだめよね。うん。
「さあ戻ろう、凍雨君」
急がなきゃ!
しま子の所に戻って、あの木の赤ん坊の化け物達をなんとか片付けて。
お岩さん達と合流して、門川の応援部隊を迎えて。それから・・・
頭の中で今後の展開を予想しながら急ぎ足で歩く。
ふと、気が付いた。
凍雨君が付いてこない。
立ち止まったまま、一歩も動かない。
「凍雨君、行こうよ」
「天内さん・・・」
「どしたの? 早く行こう」
「・・・・・」
凍雨君は強張った表情で俯いている。
そしてポツリと言った。
「ごめん、なさい・・・」
?
なにを謝ってるの? あぁ、あの場から逃げ出したこと?
いいんだよ別に。そんなこと怒ってないから気にしないで。
「だから早くしま子を助けに・・・」
― キイィィ・・・ン ―
鼓膜を外に引っ張り上げられる嫌な音。
あ! この音! 凍雨君が現れた時の・・・!
雪の上に次々と、大きな複雑な図が浮かび上がる。
やっぱり! 転移の宝珠だ!
また誰が使ってるの? 絹糸が怒るぞー。


