「うあぁっ!?」
しま子が気付いて慌てて後を追ってこようとした。
大量の枝が降る様に降り注ぐ。
凍雨君があたしの体に覆いかぶさるようにして、身を屈めて守ってくれた。
「があう――っ!!」
あたしと凍雨君を狙って枝を放つ化け物達に、しま子が唸り声を上げて飛び掛っていく。
その隙に凍雨君がまた、あたしの手首をつかんで走り出した。
あぁ! しま子!
あたし達はどんどんその場から離れていく。
しま子! しま子――!
山中の雪は深い。
切るほどに痛い冷気に吐く息が白く染まる。
先に走る凍雨君が少し道を作ってくれるけど、雪に足をとられて何度も転びそうになった。
そのたびに引っ張り上げられ、また走り続ける。
「ねえ待ってよ! 待ってったら!」
走り慣れない雪道に息は上がって散々だ。
ハァハァと荒い呼吸で懸命に訴える。
「お願い・・・止まって! もう、息が・・・」
ようやく凍雨君が立ち止まった。
あたしはしゃがみ込みそうになりながらゼエゼエ息を整える。
ハッ・・・ハッ・・・も、限界・・・!
なんなのよもうっ!!
逃げたくなる気持ちは分かるけど、先にやることがあるでしょう!?
「と、とにかく、小瓶を・・・!」
やるべき事をやらなきゃ。
まずはアイテム発動させて、シェルター張って。
それからしま子の所へ戻ろう!
凍雨君が袖口から小瓶を取り出した。
そして蓋を開く。
ドンッという音がして薄紫色の液体が飛び出す。
「わっ!?」
凍雨君が驚いて小瓶を放した。
雪に転がる小瓶の中から大量の液体が、天に向かって一直線に立ち昇った。
― ドシュウゥゥ・・・!! ―
あたしは呆気にとられて天を見上げる。
うっわー、噴水? まるで水道管の破裂みたい。
これってこの小瓶の容量的に不可能でしょ? どーなってんの?
しま子が気付いて慌てて後を追ってこようとした。
大量の枝が降る様に降り注ぐ。
凍雨君があたしの体に覆いかぶさるようにして、身を屈めて守ってくれた。
「があう――っ!!」
あたしと凍雨君を狙って枝を放つ化け物達に、しま子が唸り声を上げて飛び掛っていく。
その隙に凍雨君がまた、あたしの手首をつかんで走り出した。
あぁ! しま子!
あたし達はどんどんその場から離れていく。
しま子! しま子――!
山中の雪は深い。
切るほどに痛い冷気に吐く息が白く染まる。
先に走る凍雨君が少し道を作ってくれるけど、雪に足をとられて何度も転びそうになった。
そのたびに引っ張り上げられ、また走り続ける。
「ねえ待ってよ! 待ってったら!」
走り慣れない雪道に息は上がって散々だ。
ハァハァと荒い呼吸で懸命に訴える。
「お願い・・・止まって! もう、息が・・・」
ようやく凍雨君が立ち止まった。
あたしはしゃがみ込みそうになりながらゼエゼエ息を整える。
ハッ・・・ハッ・・・も、限界・・・!
なんなのよもうっ!!
逃げたくなる気持ちは分かるけど、先にやることがあるでしょう!?
「と、とにかく、小瓶を・・・!」
やるべき事をやらなきゃ。
まずはアイテム発動させて、シェルター張って。
それからしま子の所へ戻ろう!
凍雨君が袖口から小瓶を取り出した。
そして蓋を開く。
ドンッという音がして薄紫色の液体が飛び出す。
「わっ!?」
凍雨君が驚いて小瓶を放した。
雪に転がる小瓶の中から大量の液体が、天に向かって一直線に立ち昇った。
― ドシュウゥゥ・・・!! ―
あたしは呆気にとられて天を見上げる。
うっわー、噴水? まるで水道管の破裂みたい。
これってこの小瓶の容量的に不可能でしょ? どーなってんの?


