なーんか、どっか緊張感ないんだよなぁ、やっぱり。
あたしは心の中で苦笑いした。
「しま子、扉開けてくれる?」
「うあぁぁ~」
しま子が両手で天井部分の扉をグイッと持ち上げた。
扉の隙間から明るい自然光が入り込んでくる。うぅ~ちょっと眩し・・・。
目を細めながら、隙間から外の様子を伺った。
周囲は深い深~い雪が積もった山中だった。
立ち木も何もかも全てがガッポリすっぽりと雪を被っている。
異形のモノの気配は無い。
ここは里の端っこだし、敵さんはどうやら民家のある中央付近に集中してるみたいね。
好都合だ。よしよし。
「しま子、凍雨君、出るよ」
あたし達は出入り口付近の雪を腕で掻き分け、急いで外に出た。
「・・・あっ」
凍雨君が驚いた声をあげ、空を見上げる。
あたしも空を見上げて驚いた。
の色が変色してる。 天空一面、黄緑色の空だ。
あの小瓶と同じ色だわ。
うっわ、黄緑に染まった空って、なんて非常識・・・。
不思議な光景に一瞬あっけにとられて、慌てて我に返った。
珍しい現象に見惚れている場合じゃない。 こっちもすぐに瓶の蓋を開けなきゃ。
時間がズレすぎると効果が発動されないって言ってたっけ。
「凍雨君! 早く瓶! 瓶!」
「は、はいっ」
凍雨君が袖口に手を突っ込んだ。
― ガサガサガサ・・・ ―
木々の葉が盛大に風に揺れる音がした。
さむっ。さすが山は風が強いな。あんなに木の葉が揺れて・・・。
・・・・・
木の葉?
山全体は雪にすっぽり覆われている。木も天辺から足元まで雪に包まれてしまっている。
葉っぱも雪や氷で完全にコーティング状態だ。
風が吹いても、あんなにそよぐ葉っぱなんて、どこにもあるはずが・・・
無い!
とっさに後ろを振り返ったあたしの目前に、鋭く尖った枯れ枝が飛び込んできた。
目玉・・・突かれる!!
あたしは心の中で苦笑いした。
「しま子、扉開けてくれる?」
「うあぁぁ~」
しま子が両手で天井部分の扉をグイッと持ち上げた。
扉の隙間から明るい自然光が入り込んでくる。うぅ~ちょっと眩し・・・。
目を細めながら、隙間から外の様子を伺った。
周囲は深い深~い雪が積もった山中だった。
立ち木も何もかも全てがガッポリすっぽりと雪を被っている。
異形のモノの気配は無い。
ここは里の端っこだし、敵さんはどうやら民家のある中央付近に集中してるみたいね。
好都合だ。よしよし。
「しま子、凍雨君、出るよ」
あたし達は出入り口付近の雪を腕で掻き分け、急いで外に出た。
「・・・あっ」
凍雨君が驚いた声をあげ、空を見上げる。
あたしも空を見上げて驚いた。
の色が変色してる。 天空一面、黄緑色の空だ。
あの小瓶と同じ色だわ。
うっわ、黄緑に染まった空って、なんて非常識・・・。
不思議な光景に一瞬あっけにとられて、慌てて我に返った。
珍しい現象に見惚れている場合じゃない。 こっちもすぐに瓶の蓋を開けなきゃ。
時間がズレすぎると効果が発動されないって言ってたっけ。
「凍雨君! 早く瓶! 瓶!」
「は、はいっ」
凍雨君が袖口に手を突っ込んだ。
― ガサガサガサ・・・ ―
木々の葉が盛大に風に揺れる音がした。
さむっ。さすが山は風が強いな。あんなに木の葉が揺れて・・・。
・・・・・
木の葉?
山全体は雪にすっぽり覆われている。木も天辺から足元まで雪に包まれてしまっている。
葉っぱも雪や氷で完全にコーティング状態だ。
風が吹いても、あんなにそよぐ葉っぱなんて、どこにもあるはずが・・・
無い!
とっさに後ろを振り返ったあたしの目前に、鋭く尖った枯れ枝が飛び込んできた。
目玉・・・突かれる!!


