みんな揃って地下道に入る。
足元や天井や壁がエメラルド色に輝く苔で覆われた巨大洞窟。
ここであたし達はそれぞれ三方に別れる事になる。
「アマンダ、しま子、凍雨さん、そっちは頼みましたわ」
「うん、まかせて。お岩さんも気をつけてね!」
「大丈夫ですわ。セバスチャンとペンギン達がおりますもの。セバスチャン行きますわよ!」
おじさん達と話していたセバスチャンさんが振り返り、こちらに向かってくる。
「お待たせいたしました」
「お互いの目的地まで、距離はほぼ同じくらいですわね」
「じゃあ到着したらすぐにアイテムを使うって事で!」
「ええ、そうしましょう」
あたし達は揃って頷き合い手を振って別れた。
背中を向けて反対方向へ歩き出す。
地下道とは言っても、相変わらずエメラルドの輝きは健在でとても明るい。
足元も歩きやすく平らに整備されてて、進むのに何の障害も無かった。
凍雨君は中の様子が珍しいのか、あちこちに忙しく視線を流しながら無言で歩く。
しま子はピッタリあたしの歩調に合わせて歩いている。
あたしは、つい気持ちが逸って急ぎ足になった。
こんな重要な役目を任されるなんて初めてだ。
責任重大だよ。失敗は許されない。
気を引き締めてかからないとね。あたしが凍雨君やしま子をリードしなきゃならない立場なんだし。
しっかりと役目を果たして門川君の・・・皆の期待に応えるんだ!
心は逸る。目的地へ、目的地へ・・・
セカセカと左右の足が交互に前へと進んだ。
緊張感と使命感が全身に漲る。闘志は湧くけど気持ちに余裕が無い。
渇くノドを、無理にツバを飲んで潤す。
あたし達は会話も無く、ひたすら沈黙したまま先を急いだ。
どれほど歩いたのか良く分からない。
でも順調に道のりを経て、その先に・・・
「・・・天内さん、あれ、ひょっとして出口じゃないですか?」
うん。ひょっとしなくても出口だと思う。たぶん。
だって書いてあるもん。天井に。
光る苔で「ここ、出口です」って。矢印付きで。
足元や天井や壁がエメラルド色に輝く苔で覆われた巨大洞窟。
ここであたし達はそれぞれ三方に別れる事になる。
「アマンダ、しま子、凍雨さん、そっちは頼みましたわ」
「うん、まかせて。お岩さんも気をつけてね!」
「大丈夫ですわ。セバスチャンとペンギン達がおりますもの。セバスチャン行きますわよ!」
おじさん達と話していたセバスチャンさんが振り返り、こちらに向かってくる。
「お待たせいたしました」
「お互いの目的地まで、距離はほぼ同じくらいですわね」
「じゃあ到着したらすぐにアイテムを使うって事で!」
「ええ、そうしましょう」
あたし達は揃って頷き合い手を振って別れた。
背中を向けて反対方向へ歩き出す。
地下道とは言っても、相変わらずエメラルドの輝きは健在でとても明るい。
足元も歩きやすく平らに整備されてて、進むのに何の障害も無かった。
凍雨君は中の様子が珍しいのか、あちこちに忙しく視線を流しながら無言で歩く。
しま子はピッタリあたしの歩調に合わせて歩いている。
あたしは、つい気持ちが逸って急ぎ足になった。
こんな重要な役目を任されるなんて初めてだ。
責任重大だよ。失敗は許されない。
気を引き締めてかからないとね。あたしが凍雨君やしま子をリードしなきゃならない立場なんだし。
しっかりと役目を果たして門川君の・・・皆の期待に応えるんだ!
心は逸る。目的地へ、目的地へ・・・
セカセカと左右の足が交互に前へと進んだ。
緊張感と使命感が全身に漲る。闘志は湧くけど気持ちに余裕が無い。
渇くノドを、無理にツバを飲んで潤す。
あたし達は会話も無く、ひたすら沈黙したまま先を急いだ。
どれほど歩いたのか良く分からない。
でも順調に道のりを経て、その先に・・・
「・・・天内さん、あれ、ひょっとして出口じゃないですか?」
うん。ひょっとしなくても出口だと思う。たぶん。
だって書いてあるもん。天井に。
光る苔で「ここ、出口です」って。矢印付きで。


