「せ―――のっ!」
権田原のおじさん達が、小屋の地面に敷かれている大きな木の板を協力して持ち上げる。
ここが地下道への入り口なんだね。
下へ向かう緩い坂道が見えた。ここを下っていけばいいってことか。
「岩さま、皆さんも気をつけるだよ!」
「心配無用ですわ。あなた達はすぐに牛を連れて避難場所へ」
「こっちの方も心配ねえべ。あ!そうだ! 一番大事なモン忘れてたべ!」
「なんですの?」
「こんな非常時には絶対に必要不可欠なモンがあるべさ!」
非常時に必要不可欠なもの?
なに? 権田原の特別性の便利アイテム。とか?
「これだべ!」
おじさんが懐から取り出した竹皮の包み。
・・・それって・・・
「権田原特製、梅干おにぎりだべ!」
あ、やっぱり。
じゃーん!って効果音が聞こえそうなくらい、得意満面な顔。
「腹が減っては戦は出来ねえ!」
「んだ! たっぷり食って精をつけねばな!」
おじさん達は次々と竹皮の包みを取り出す。
「そこのボウズ! 腹減ってねえか?」
「え? あ、その、ぼくは別に・・・」
「ほらほら、男は黙って食って黙って働く! これが美学っちゅーもんだべ!」
「天内の嬢ちゃん! 好物だべ? さ、持ってけ持ってけ!」
おにぎりを押し付けられてしまった・・・。
うーん。気持ちはすっごくありがたいんだけど・・・。
やっぱりちょっと、平和ボケ?
この図太さがあってこその権田原なんだけどさ。
本当に、あの時セバスチャンさんが死んじゃってたら、この里っていったいどうなっていた事やら・・・。
権田原のおじさん達が、小屋の地面に敷かれている大きな木の板を協力して持ち上げる。
ここが地下道への入り口なんだね。
下へ向かう緩い坂道が見えた。ここを下っていけばいいってことか。
「岩さま、皆さんも気をつけるだよ!」
「心配無用ですわ。あなた達はすぐに牛を連れて避難場所へ」
「こっちの方も心配ねえべ。あ!そうだ! 一番大事なモン忘れてたべ!」
「なんですの?」
「こんな非常時には絶対に必要不可欠なモンがあるべさ!」
非常時に必要不可欠なもの?
なに? 権田原の特別性の便利アイテム。とか?
「これだべ!」
おじさんが懐から取り出した竹皮の包み。
・・・それって・・・
「権田原特製、梅干おにぎりだべ!」
あ、やっぱり。
じゃーん!って効果音が聞こえそうなくらい、得意満面な顔。
「腹が減っては戦は出来ねえ!」
「んだ! たっぷり食って精をつけねばな!」
おじさん達は次々と竹皮の包みを取り出す。
「そこのボウズ! 腹減ってねえか?」
「え? あ、その、ぼくは別に・・・」
「ほらほら、男は黙って食って黙って働く! これが美学っちゅーもんだべ!」
「天内の嬢ちゃん! 好物だべ? さ、持ってけ持ってけ!」
おにぎりを押し付けられてしまった・・・。
うーん。気持ちはすっごくありがたいんだけど・・・。
やっぱりちょっと、平和ボケ?
この図太さがあってこその権田原なんだけどさ。
本当に、あの時セバスチャンさんが死んじゃってたら、この里っていったいどうなっていた事やら・・・。


