凄い! いったいどんな素材なんだろう!?
あのコンクリート並みのツラの皮の厚さを簡単に切り裂くなんて!
「・・・来ますわ!」
巨大顔面の集団が上空からみるみる接近してくる。
あたしは慌てて精神集中しようと試みた。
途端に牛車がまたガタガタと派手に揺れまくる。
ダメ! これじゃとても集中できない――!
パンッ!と音がした。
凍雨君が両手で素早く印を組む。
両目をギュッと瞑り、気合を込めて組んだ両手を前に突き出した。
― キィィン! ―
ただでさえ寒い外気がさらに濃縮される感覚。
こちらに向かってくる巨大顔面達の動きが鈍った。
ピシピシと顔面に真っ白な霜が覆い始める。そして、表面に透明な膜のようなものが・・・
あれは・・・氷だ!
氷漬けにして閉じ込めてしまおうとしているんだ!
すごい凍雨君! 頑張って!
― ビシビシビシ! ―
巨大顔面がブルブルと顔を揺すった。
せっかく出来た氷の膜がガラス破片のように砕け散る。
あぁ・・・!
「ぐっ! 数が、多すぎ・・・!」
印を組む手が震えている。
白く滑らかな、少年らしさの残る頬がピクピク痙攣した。
「ぐ・・・あぁ・・・負ける、もんかあ!」
再び濃縮された冷気が異形のモノ達を覆う。
薄い氷の膜が敵の動きを鈍らせた。でもこのままじゃ長くはもたない。
相変わらず牛達は暴れまくり、牛車は今にも引っくり返りそうに揺れまくる。
うわああ――っ!
お岩さんが座席に必死にしがみ付きながら、ふぅぅっ!と息を吐き出した。
その反動で大きく大きく息を吸い込む。
そして・・・
「アンソニーちゃあああ―――ん!!!」
耳も潰れんばかりの大絶叫を放った。
あのコンクリート並みのツラの皮の厚さを簡単に切り裂くなんて!
「・・・来ますわ!」
巨大顔面の集団が上空からみるみる接近してくる。
あたしは慌てて精神集中しようと試みた。
途端に牛車がまたガタガタと派手に揺れまくる。
ダメ! これじゃとても集中できない――!
パンッ!と音がした。
凍雨君が両手で素早く印を組む。
両目をギュッと瞑り、気合を込めて組んだ両手を前に突き出した。
― キィィン! ―
ただでさえ寒い外気がさらに濃縮される感覚。
こちらに向かってくる巨大顔面達の動きが鈍った。
ピシピシと顔面に真っ白な霜が覆い始める。そして、表面に透明な膜のようなものが・・・
あれは・・・氷だ!
氷漬けにして閉じ込めてしまおうとしているんだ!
すごい凍雨君! 頑張って!
― ビシビシビシ! ―
巨大顔面がブルブルと顔を揺すった。
せっかく出来た氷の膜がガラス破片のように砕け散る。
あぁ・・・!
「ぐっ! 数が、多すぎ・・・!」
印を組む手が震えている。
白く滑らかな、少年らしさの残る頬がピクピク痙攣した。
「ぐ・・・あぁ・・・負ける、もんかあ!」
再び濃縮された冷気が異形のモノ達を覆う。
薄い氷の膜が敵の動きを鈍らせた。でもこのままじゃ長くはもたない。
相変わらず牛達は暴れまくり、牛車は今にも引っくり返りそうに揺れまくる。
うわああ――っ!
お岩さんが座席に必死にしがみ付きながら、ふぅぅっ!と息を吐き出した。
その反動で大きく大きく息を吸い込む。
そして・・・
「アンソニーちゃあああ―――ん!!!」
耳も潰れんばかりの大絶叫を放った。


