「し、しま子! 出しなさい! べーって!」
そんなモン食べたらお腹壊しちゃうでしょー!?
あたしは慌ててしま子の背中をバンバン叩いた。
しま子と絹糸の口の中から、世にも悲惨な悲鳴が微かに聞こえてくる。
他の術師達も顔を真っ青にして慄き始めた。
「う、うわあぁ!?」
「食った! こいつら食いやがった!」
「ひぃぃぃー!?」
絹糸が口の中に頭を咥えたまま、黄金の目でジロリと睨む。
門川君が冷たい声と表情で話し続けた。
「言わない者に用は無い。ここで彼等の食料になってもらおうか」
「ほ、本気ではあるまい! 我等に脅しなど通用しないぞ!」
「そうだ! 端境一族を舐めるな!」
「ちょっとあんた達! これは脅しなんかじゃないんだってば!」
あたしはしま子の背中を乱打しながら必死で叫んだ。
あんた達って門川君のこと良く知らないでしょ!?
彼の言動にはね、裏も表も加減も冗談も存在しないのよ!
自分の口から出た事には全責任を持つ人なの!
バカ正直なくらいそのまま一直線に実行しちゃう人なんだから!
なるよ!? なっちゃうよ!? 食料に!
舐める程度じゃ済まないよ! 咀嚼されるって絶対!
「頼むから今すぐ洗いざらいしゃべって! しま子にこんな栄養素摂取なんかさせたくないー!!」
「ぐぅ・・・」
あたしの切羽詰った訴えに、やっと本気で身の危険を感じたらしい術師が呻いた。
「よかろう。どうせ話したところで今さら間に合わぬしな」
そしてニヤリと不敵に笑い、訥々としゃべり始めた。
「座り女の結界を解いた世界は地獄に落ちる」
「それは知ってる! それで!? 早くしゃべって!」
「世界を救うには、再び結界を張り直さねばならぬ。端境ならそれができる」
「だから!?」
「だがそれには条件がある。門川の一族全員に消えてもらうのだ」
・・・・・
え?
「端境が作った結界の中に、門川の一族全員がひとり残らず、永遠に封印される事が条件だ」
そんなモン食べたらお腹壊しちゃうでしょー!?
あたしは慌ててしま子の背中をバンバン叩いた。
しま子と絹糸の口の中から、世にも悲惨な悲鳴が微かに聞こえてくる。
他の術師達も顔を真っ青にして慄き始めた。
「う、うわあぁ!?」
「食った! こいつら食いやがった!」
「ひぃぃぃー!?」
絹糸が口の中に頭を咥えたまま、黄金の目でジロリと睨む。
門川君が冷たい声と表情で話し続けた。
「言わない者に用は無い。ここで彼等の食料になってもらおうか」
「ほ、本気ではあるまい! 我等に脅しなど通用しないぞ!」
「そうだ! 端境一族を舐めるな!」
「ちょっとあんた達! これは脅しなんかじゃないんだってば!」
あたしはしま子の背中を乱打しながら必死で叫んだ。
あんた達って門川君のこと良く知らないでしょ!?
彼の言動にはね、裏も表も加減も冗談も存在しないのよ!
自分の口から出た事には全責任を持つ人なの!
バカ正直なくらいそのまま一直線に実行しちゃう人なんだから!
なるよ!? なっちゃうよ!? 食料に!
舐める程度じゃ済まないよ! 咀嚼されるって絶対!
「頼むから今すぐ洗いざらいしゃべって! しま子にこんな栄養素摂取なんかさせたくないー!!」
「ぐぅ・・・」
あたしの切羽詰った訴えに、やっと本気で身の危険を感じたらしい術師が呻いた。
「よかろう。どうせ話したところで今さら間に合わぬしな」
そしてニヤリと不敵に笑い、訥々としゃべり始めた。
「座り女の結界を解いた世界は地獄に落ちる」
「それは知ってる! それで!? 早くしゃべって!」
「世界を救うには、再び結界を張り直さねばならぬ。端境ならそれができる」
「だから!?」
「だがそれには条件がある。門川の一族全員に消えてもらうのだ」
・・・・・
え?
「端境が作った結界の中に、門川の一族全員がひとり残らず、永遠に封印される事が条件だ」


