門川君が走りながら印を組む。
「待ってください! 永久様!」
隣で凍雨君が叫ぶ。
「ぼくが・・・!」
そう言って彼は素早く両手で印を組む。
― キィィ・・・ン ―
凍雨君の全身に気が満ちるのを感じる。
門川君の時と良く似た、大気に冷気が凝縮される気配がした。
やっぱり彼も門川君と同じ、偉大な氷血の力を持つ者!
今にもツタの呪縛から逃れようとしている術師達の頭上に、白い結晶のようなものが集まりだした。
みるみる終結して白く形作っていく。
あれは・・・雪の塊りだわ! 雪のボール!?
凍雨君が鋭い気合一発、印を組んだ手を前方に突き出す。
氷血一族当主の力が発動する!?
― ずごぉーんっ! ―
・・・・・
へ?
雪の塊りのボールが、そのまんま何の芸も無く術師達の頭の上にドズンと落下した。
その衝撃で術師達が目を回してその場にパタパタ倒れこむ。
・・・・・・・。
「やった成功! ざまーみろ!」
凍雨君が元気な歓声を上げて飛び上がる。
「雪って、けっこう質量がスゴイんですよ! あれくらいの塊りが頭に当たったら、普通に気絶しちゃいます!」
得意満面な顔で胸を張る凍雨君を、思わず見つめる。
つまり・・・それって単純に頭ぶん殴って失神させたって事?
ゴキブリをスリッパでぶん殴るのと同じ原理?
・・・ただ、それだけ??
みんなの視線を感じて、凍雨君はキョロキョロする。
そしてみるみるシュンと小さくなってしまった。
「あの、ごめんなさい。ぼくは確かに当主だけど、実はまだ修行中の身なんです・・・」
「待ってください! 永久様!」
隣で凍雨君が叫ぶ。
「ぼくが・・・!」
そう言って彼は素早く両手で印を組む。
― キィィ・・・ン ―
凍雨君の全身に気が満ちるのを感じる。
門川君の時と良く似た、大気に冷気が凝縮される気配がした。
やっぱり彼も門川君と同じ、偉大な氷血の力を持つ者!
今にもツタの呪縛から逃れようとしている術師達の頭上に、白い結晶のようなものが集まりだした。
みるみる終結して白く形作っていく。
あれは・・・雪の塊りだわ! 雪のボール!?
凍雨君が鋭い気合一発、印を組んだ手を前方に突き出す。
氷血一族当主の力が発動する!?
― ずごぉーんっ! ―
・・・・・
へ?
雪の塊りのボールが、そのまんま何の芸も無く術師達の頭の上にドズンと落下した。
その衝撃で術師達が目を回してその場にパタパタ倒れこむ。
・・・・・・・。
「やった成功! ざまーみろ!」
凍雨君が元気な歓声を上げて飛び上がる。
「雪って、けっこう質量がスゴイんですよ! あれくらいの塊りが頭に当たったら、普通に気絶しちゃいます!」
得意満面な顔で胸を張る凍雨君を、思わず見つめる。
つまり・・・それって単純に頭ぶん殴って失神させたって事?
ゴキブリをスリッパでぶん殴るのと同じ原理?
・・・ただ、それだけ??
みんなの視線を感じて、凍雨君はキョロキョロする。
そしてみるみるシュンと小さくなってしまった。
「あの、ごめんなさい。ぼくは確かに当主だけど、実はまだ修行中の身なんです・・・」


