えっとぉ・・・え? 別、行動?
さっきまで「あたしひとりでも権田原に」とか自分でも考えてたけど。
いざそう言われちゃうと途端に戸惑ってしまう。
あたし別行動? 門川君と離れて?
「そうじゃな。我は永久と共に門川へ行かねばならぬ。自由に動けるのは小娘としま子じゃ」
「え? あ・・・う・・・」
「岩たちと共に行くのじゃ。頼んだぞ」
絹糸にもそう言われてあたしは空気の塊りを飲み込んだ。
あたしの胸をよぎる、この複雑な気持ちは・・・
心細さ。門川君と絹糸と離れて戦う不安感だ。
今までどんな戦いでも、常にどちらかが付いていてくれたから。
微妙な心境を敏感に感じ取ったのか、絹糸があたしに話しかける。
「小娘、お前はもう立派な神の末裔。戦力のひとつとして働いてもらわねばならぬ」
「・・・・・」
「この状況じゃ。お前の滅火の力、あてにしておるぞ」
その絹糸の言葉に、あたしの全身にヒタヒタと薄い緊張感と使命感が満ちてくる。
そうだ。あたしは神の一族の末裔。
異形のモノから世界を守るのが使命なんだ。
行かなきゃならない。権田原の・・・門川君のために。
「分かった。まかせて」
しっかりと頷くあたしの横で、凍雨君が大きな声を上げる。
「ぼ、ぼくも一緒に権田原へ行きます!」
え? 凍雨君も一緒に?
門川君が心配そうな顔をする。
「しかし凍雨君、君は氷血の一族の当主だ。君も戻らなければならないだろう」
「いいえ永久様! 氷血は長い間過酷な状況を生き抜いてきました! 非常事態には慣れっこなんです!」
「しかし・・・」
「永久様の手足となって働く旨は、一族に伝えてあります。大丈夫ですから!」
真摯な瞳で門川君を見上げている。
力強いその宣言を聞いて、門川君は一瞬躊躇したけれど、すぐに決断した。
「・・・分かった。頼む凍雨君」
「はい! 任せて下さい!!」
凍雨君の表情が安心したように明るくなった。
さっきまで「あたしひとりでも権田原に」とか自分でも考えてたけど。
いざそう言われちゃうと途端に戸惑ってしまう。
あたし別行動? 門川君と離れて?
「そうじゃな。我は永久と共に門川へ行かねばならぬ。自由に動けるのは小娘としま子じゃ」
「え? あ・・・う・・・」
「岩たちと共に行くのじゃ。頼んだぞ」
絹糸にもそう言われてあたしは空気の塊りを飲み込んだ。
あたしの胸をよぎる、この複雑な気持ちは・・・
心細さ。門川君と絹糸と離れて戦う不安感だ。
今までどんな戦いでも、常にどちらかが付いていてくれたから。
微妙な心境を敏感に感じ取ったのか、絹糸があたしに話しかける。
「小娘、お前はもう立派な神の末裔。戦力のひとつとして働いてもらわねばならぬ」
「・・・・・」
「この状況じゃ。お前の滅火の力、あてにしておるぞ」
その絹糸の言葉に、あたしの全身にヒタヒタと薄い緊張感と使命感が満ちてくる。
そうだ。あたしは神の一族の末裔。
異形のモノから世界を守るのが使命なんだ。
行かなきゃならない。権田原の・・・門川君のために。
「分かった。まかせて」
しっかりと頷くあたしの横で、凍雨君が大きな声を上げる。
「ぼ、ぼくも一緒に権田原へ行きます!」
え? 凍雨君も一緒に?
門川君が心配そうな顔をする。
「しかし凍雨君、君は氷血の一族の当主だ。君も戻らなければならないだろう」
「いいえ永久様! 氷血は長い間過酷な状況を生き抜いてきました! 非常事態には慣れっこなんです!」
「しかし・・・」
「永久様の手足となって働く旨は、一族に伝えてあります。大丈夫ですから!」
真摯な瞳で門川君を見上げている。
力強いその宣言を聞いて、門川君は一瞬躊躇したけれど、すぐに決断した。
「・・・分かった。頼む凍雨君」
「はい! 任せて下さい!!」
凍雨君の表情が安心したように明るくなった。


