爆音と強烈な突風。
両目をギュッと瞑り、歯を食いしばって耐え忍ぶ。
両腕で必死に彼に抱きつきながら。
彼の両腕も、すごい力であたしを抱きかかえている。
どれほどの時間を耐えたのか・・・
あまりに夢中だったから良く分からないけれど。
突然、室内はシンと静まりかえった。
・・・・・へ?
あたしは彼の胸にうずめていた顔を上げる。
おさまった・・・の?
見回すと、雛型の姿が忽然と消え去っていた。
だから嵐がおさまったのか。
マロの姿もどこにも見えない。ふたり共、消えちゃったよ・・・。
お岩さんがセバスチャンさんに助け起こされる。
「ジュエル様、お怪我はございませんか?」
「怪我は無いけど散々ですわ! なんなんですのいったい!?」
ぐっちゃぐちゃに乱れたヘアスタイルで元気に金切り声を上げてる。
大丈夫そうだね。良かった。
周囲を見渡していたあたしは、足りないものに気が付いてハッとした。
絹糸・・・? 絹糸が、いない!!?
ざあっと血の気が引いた。
どこ行ったの!? まさか飛ばされちゃったとか!? どうしよう!
体重軽いから、飛ばされたとなると気前良くどこまでも飛ばされちゃってそう!
「絹糸! 絹糸どこ!? 返事して絹糸――!!」
「・・・・・ここじゃ」
篭もった声がどこからともなく聞こえてくる。
あぁ良かった! 遠くには飛ばされてなかったんだね!
「ここってどこ!? 助けに行くから返事して!」
「行くもなにも、ここじゃて・・・」
だから、ここってどこ・・・・・・・あ。
強く抱きしめ合ってるあたしと門川君の胸と胸の間。
絹糸がサンドイッチの中のハム状態で、身動きできずにベッタリ挟まれていた。
うわああ! ご、ごめん絹糸!!
両目をギュッと瞑り、歯を食いしばって耐え忍ぶ。
両腕で必死に彼に抱きつきながら。
彼の両腕も、すごい力であたしを抱きかかえている。
どれほどの時間を耐えたのか・・・
あまりに夢中だったから良く分からないけれど。
突然、室内はシンと静まりかえった。
・・・・・へ?
あたしは彼の胸にうずめていた顔を上げる。
おさまった・・・の?
見回すと、雛型の姿が忽然と消え去っていた。
だから嵐がおさまったのか。
マロの姿もどこにも見えない。ふたり共、消えちゃったよ・・・。
お岩さんがセバスチャンさんに助け起こされる。
「ジュエル様、お怪我はございませんか?」
「怪我は無いけど散々ですわ! なんなんですのいったい!?」
ぐっちゃぐちゃに乱れたヘアスタイルで元気に金切り声を上げてる。
大丈夫そうだね。良かった。
周囲を見渡していたあたしは、足りないものに気が付いてハッとした。
絹糸・・・? 絹糸が、いない!!?
ざあっと血の気が引いた。
どこ行ったの!? まさか飛ばされちゃったとか!? どうしよう!
体重軽いから、飛ばされたとなると気前良くどこまでも飛ばされちゃってそう!
「絹糸! 絹糸どこ!? 返事して絹糸――!!」
「・・・・・ここじゃ」
篭もった声がどこからともなく聞こえてくる。
あぁ良かった! 遠くには飛ばされてなかったんだね!
「ここってどこ!? 助けに行くから返事して!」
「行くもなにも、ここじゃて・・・」
だから、ここってどこ・・・・・・・あ。
強く抱きしめ合ってるあたしと門川君の胸と胸の間。
絹糸がサンドイッチの中のハム状態で、身動きできずにベッタリ挟まれていた。
うわああ! ご、ごめん絹糸!!


