・・・そ、それはそうだけど・・・!
「だからって敵の言うがままなわけ!?」
抵抗ぐらいするのが正義の味方のセオリーってもんでしょ!?
やってみたら偶然どうにかなるかもしれないじゃん!
このまま黙って引っ込んでられないよ! あたしは護衛役なんだから!
「いいから黙って引っ込んでくれ」
「ちょ、なにその言い方むかつくー!」
「言い方が気に入らないなら、こう言い換えよう。この僕ですら術が発動しないんだよ」
「・・・・・・え?」
「君にどうこうできる自信があるのか? 頼むから無駄な労力は慎んでくれたまえ」
あたしは彼の冷たく美しい表情を見た。
門川君ですら発動できないの?
「門川に永久あり」とうたわれる、門川君ですら?
・・・・・・
あたしは急速にシオシオとおとなしくなってしまった。
情けないけど、でも門川君の言う通り。
術が発動できなきゃあたしなんて何の手も打てない。
護身術なら使えるけど、基本的にあれは防御術だし。
それに飛び掛っていったところで、絹糸の二の舞は目に見えている。
無意味と分かってる行動をして、力の無駄遣いをするなと彼は言ってるんだ。
あたし達は・・・まんまと捕らわれた。
籠の鳥になってしまったんだ。
キュッと唇の端を噛んだ。
くやしい。何もできないなんて。
唇噛んで、あのニヤつく白い顔を睨みつけるぐらいしかできない。
門川君がマロの方へ向かって一歩前へ進んだ。
あたしは慌てて、更に彼の前へ出ようとする。
それを腕で押さえ、彼は静かに首を横に振った。
「いい。君は岩さんとここにいたまえ」
「だからって敵の言うがままなわけ!?」
抵抗ぐらいするのが正義の味方のセオリーってもんでしょ!?
やってみたら偶然どうにかなるかもしれないじゃん!
このまま黙って引っ込んでられないよ! あたしは護衛役なんだから!
「いいから黙って引っ込んでくれ」
「ちょ、なにその言い方むかつくー!」
「言い方が気に入らないなら、こう言い換えよう。この僕ですら術が発動しないんだよ」
「・・・・・・え?」
「君にどうこうできる自信があるのか? 頼むから無駄な労力は慎んでくれたまえ」
あたしは彼の冷たく美しい表情を見た。
門川君ですら発動できないの?
「門川に永久あり」とうたわれる、門川君ですら?
・・・・・・
あたしは急速にシオシオとおとなしくなってしまった。
情けないけど、でも門川君の言う通り。
術が発動できなきゃあたしなんて何の手も打てない。
護身術なら使えるけど、基本的にあれは防御術だし。
それに飛び掛っていったところで、絹糸の二の舞は目に見えている。
無意味と分かってる行動をして、力の無駄遣いをするなと彼は言ってるんだ。
あたし達は・・・まんまと捕らわれた。
籠の鳥になってしまったんだ。
キュッと唇の端を噛んだ。
くやしい。何もできないなんて。
唇噛んで、あのニヤつく白い顔を睨みつけるぐらいしかできない。
門川君がマロの方へ向かって一歩前へ進んだ。
あたしは慌てて、更に彼の前へ出ようとする。
それを腕で押さえ、彼は静かに首を横に振った。
「いい。君は岩さんとここにいたまえ」


