「言いっぱなしでごめんね……」
話題を吹っ掛けたのに、くるみは中途半端な答えしか出していない。
それがくるみには申し訳なく思ったらしい。
私は慌てて首を横に振る。
「そんな事思ってないよ。辛いから少しでも気持ちを軽くしたかったんでしょ？何もできないけど、どーんと頼ってよ、私を」
ドンっと自分の胸をたたいて、私は偉そうに言ってみた。
くるみはホッとした表情でクスクスと笑う。
「ありがとう。告白したら、１番に汐音に報告するからね」
「うん。待ってる」
告白するのだって、いつになるかわからない。
くるみは本当に偉いよ……。
「汐音。私の好きな人、同じクラスにいるよ」
「……えっ？」
フフッといたずらっぽく笑うと、くるみは走って教室の方へと行ってしまった。
