キミの空になりたい



「……うん」


「……オレとラインで話をしてくれる?」


「もちろんだよ。涌井君の話をたくさん聞きたい」


「そういえば、さっき走り込みするって言ってたよな?オレと一緒にやる?あの公園で」


「うんうん!もちろん!」


「じゃあ、早くケガ治さないと。……オレをかばってケガするとか……心臓が止まるかと思った」



ギュッと力が入る。


これって、頭打った時の衝撃で見ている夢じゃないよね……?



「涌井君……」


「何?」


「私、涌井君の空になれたって思ってもいいの?」


「……空?」


「いつも思ってた。……涌井君が見上げる空になりたいなって。そんな風に私の事も見て欲しいなって……」



私が言うと、涌井君はフッと笑う。