後悔だけは……。
そう……そうだね。
あえて辛い恋を選んだのだから、中途半端な事はせず、全力でいこう。
後悔だけはしないように。
「ありがとう、涼子ちゃん」
「だから、お礼を言われるような事は言ってないって」
照れくさそうな感じで、涼子ちゃんはパタンと靴箱を閉めた。
私も靴をはきかえる。
「ねね、最寄り駅一緒だし、せっかくだから、お昼食べて行こうよ」
「うん、そうだね」
涼子ちゃんの提案に私は嬉しくなってうなずいた。
テストが返されたら、後は今週末の終業式を待つだけ。
それまではずっと、午前授業。



