キミの空になりたい



ペダルを踏み込んで自転車を走らせる。


切る風は気持ちがいいのに、信号で止まると途端に汗が流れてくる。


……夏は何でこんなに暑いんだろう?


見上げるとまぶしい太陽。


きっと、野球部の練習も見守ってくれている。


涌井君はまた、空を時々見上げているのかな……?




学校に着いて、自転車置き場に自転車をとめると、グラウンドのほうから掛け声が聞こえて来た。


それに混じって、カキーンという音もする。


私は自転車のかごに入れていた紙袋を手にして、グラウンドの方へ向かった。