こんな暑い中、夢に向かって野球部は練習をしているんだ……。
立ち止まって、オレンジ色の空を見上げる。
涌井君もこんな風にまた、空を見上げているのかな……?
夢の終着点は、同じ空の下にあるというのに、空に手を伸ばしても簡単にはそこに届かない。
たどりつくには、息を切らして、そこへ走り続けるしかないんだ。
千羽鶴を紙袋から取り出して、賽銭箱の上に置いた。
お賽銭をして、ガラガラと鈴を鳴らし、パンパンと手を叩いて目を閉じた。
「どうか、野球部が甲子園に行けますように……」
私が願ったところで、叶うわけがない。
でも、今の私にできる事はただ心から願う事だけ。



