「別にさぁ、超極貧ってわけでもねぇのに。見ていて恥ずかしいし、汚いし、気持ち悪ぃよ」
ケンジの爽やかな笑顔が好きだった。
でも、そう語るケンジの爽やかな顔。
あたしは嫌悪感すら抱いた。
「……どんな食べ方しようが、人の勝手じゃん」
「……理緒?」
「あんたに口出しされたくないよ! 別に食べ物を粗末にしてるわけじゃないでしょ? 好きな食べ方してるだけだよ! 何が悪い!」
何に対して、こんなにも腹が立つのだろう。
あたしが何気なくやってた、2日に分けるラーメンの食べ方をバカにされたから?
それとも、あの男とケンジのお兄さんがダブってしまって。
まるで、あの男自身を貶されているような気持ちになったから?
「あれっ? ケンジ?」
「……あ、アニキ」


