【恋愛短編】味噌らーめん



「……なにが、『幸せはこぶ味噌らーめん』よ」



家に帰り着いて、袋のパッケージをじっと眺める。


幸せなんてやってこない。


……いや、違う。

あたし、今日、彼氏できた。

幸せがやってきたじゃない!


……それなのに。

なんでこう、心の底から気持ちがパッとしないんだろう。

浮かれた気持ちも、表面だけなんだろう。



冷蔵庫に押し込んだ七味唐辛子。

あたしは、あの男が言ったように2日目の雑炊に七味を投入した。



まずかったら、絶対タダじゃおかないから。


絶対に、おいしくないと確信していたのに。



「! ……うまい……」



不覚にも、七味を入れた方がおいしかった。