「雅ちゃんは?」 「ああ、さっきまでお前を待ってたんだがな」 さほど熱あがらねぇけど…明日も休ませないとな。 「そっか…」 「………なんだその大荷物」 鷹野の腕には。 綺麗な紙袋に入った、レモンのムース。 咲き誇るバラと、果物のビニール袋。 冷蔵庫の中身を思い出せずに、買って帰った方がいい、と立ち寄った商店街で持たされた、もの。 「何にも買わなくて済んじゃった」 コレ全部、雅ちゃんへのお見舞い。