The side of Paradise ”最後に奪う者”


「どこに?」

「倉庫部屋」


涼の言っている意味はわかった。

贈答品が仕舞われている部屋だった。


「その辺りが甘いものだ。
 好きなのにしろよ」


壁にめぐらされた棚全てに箱が納まりきらず、床に山積みになっている。


「消費し切れるのか?」

「どうなんだろうな」

「寄付しろよ。
 施設とかに」

「ああ、そうだな。
 時間があったらな」


一生ありそうもないが。

涼はため息をついた。


「お、羊羹がある。
 これでどうだ?
 栗が入っていてうまいぞ」

「ああ、どうぞ」


涼は羊羹を丸ごと一本と包丁、コーヒーの入ったカップをアルコーブに運んだ。