「正直、あなたがああいう男に嵌ると思いませんでした」
綺樹は噴出すように笑い出す。
「瞬の評価は低いな」
「ああいう女性の遊び方は好きではないので」
「涼も仲間だぞ」
「そうみたいですね。
ただ、社長には根本にあなたがいるので」
「まったくわからない理屈だ」
綺樹は両手を広げて見せた。
「ただ」
綺樹がにやりと笑った。
「瞬にとってもそうなるかもよ」
ひたりとした視線で成介はみつめた。
しばらくして口を開く。
「あなた、時々、恐ろしいことしますね。
そういう策は止めなさい」
父親のような物言いに綺樹はため息をついた。
「一人で夜を越すのは寂しいよ」
成介はその横顔を見つめていた。

