The side of Paradise ”最後に奪う者”


その笑いを横目で見ながら、不遜な口調で言う。


「報いてあげてくださいよ」

「ソネットでも贈るか?」


軽快な口調で言うと、ため息をつかれてしまった。


「違うでしょ。
 まあ、あなたの書くソネットがどんなのか読んでみたい気もしますがね」

「そうだろ?
 成績は結構良かったぞ」

「意外にロマンチストなんですね」

「意外?
 女と言うものはロマンチストなんだ。
 まあ、おまえの中では、女の範疇に入ってないだろうけど」


妙な間が出来る。

これまでは無かった間。

いつもだったら何らかのリアクションがすぐに続いていた。