The side of Paradise ”最後に奪う者”


「日本にいたんだな。
 本当におまえは大事なものを隠しているよなあ」


いつもの瞬らしいふざけた感じはなかった。


「何が言いたいんだ」

「葉山の貸し、彼女から返してもらったから」


涼は手を握り締めた。


「どういう意味だ?」

「週末、一緒に過ごした。
 僕のマンションで。
 彼女、凄くいいね。
 あの肌の状態が変わっていくところとか。
 いや、キスかな。
 舌の使い方かな。
 彼女、いただくよ。
 保護者って聞いたから、問題な」


そこで涼の理性が切れた。

携帯をキャビネに投げつけた。