「寝れもしない女をどうする」
「ここだけでしょ」
瞬が顔を覗き込み、心臓を指差した。
「ここをかばえばいいだけなら、色々できる」
綺樹は間近にある瞬の顔を見下ろした。
「そうだな」
そしてにっこりと笑うと、瞬の両頬に手を添えてくちびるを合わせた。
素早く舌を瞬の舌と絡めてから離した。
「こういうことなら」
瞬が不敵に笑った。
「そう」
今度は瞬からだった。
長かった。
途中、綺樹は身を離そうとしたが、瞬の力は強かった。
強引だったが嫌じゃなかった。
周囲の視線を背中に感じる。
瞬がやっと離すと、綺樹は笑ってしまった。

