どうしたらいいのか。

全くわからなかった。

会うべきなのかもわからない。

そもそも電話の様子では、会ってはもらえないだろう。

自分の中を探っても探っても、記憶は戻らなかった。

ひとかけらさえ。

かするものさえ無い。

それだったら会う必要があるのだろうか。

手紙とDVDを観た瞬間はかなりの衝撃だった。

でもそれは周囲がそこまで隠し通したことに、だ。

信頼している人々がそこまで嘘をついていたという。

冷静に戻って再び手紙を読み、戸籍を見て、写真データをあける。