正直、タクシーを使う方が楽だし、健康管理という点ならば、定期的に医者にかかればいいと思う。
涼に送り迎えされると心理的に負担だ。
監視されているようで窮屈だ。
ほおっておいてくれていいのに。
喉元まで言葉が出て、いつも言えない。
奇妙に黙り込んでいる綺樹を、運転しながら横目で見た。
心臓が悪くなって、男と寝れなくなってから、綺樹の雰囲気が変わった。
寝れない自分に対して、興味を持つ相手はいないと思っている。
男女の艶事から、自分は蚊帳の外だと傍観している。
それが裏目に出て、隙だらけで危なっかしく、心中は穏やかじゃなかった。
いや違った。
こいつは元々、遊びの時以外は鈍いんだった。

